コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。企画・もしも彼らが○○だったら ( No.105 )
- 日時: 2011/12/30 22:08
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
- 参照: 今年も終わりですからパーッと盛り上がろうぜ! バイ盛り下がり隊長。
第7章 英学園の愉快な文化祭
う、うぅ……。何で私までメイド服を着なきゃいけないんですか。しかも微妙にスカート丈が短いです……。
そこへ睦月さん(金髪を下ろしていてショートヘア。服装は白ロリ)が近づいてきました。
「そのメイド服、空華のスペアやからなー」
「スペア? そんなもの、借りちゃっていいんですか?」
「ええんやないの? ワシは分からんけど、悠紀に言わせてみれば『空華は背が高いし細いし女の子にもなれるし!! スカート丈は断然短い方で!!』とか何とか」
悠紀さんの話はよく分かりません。
すると、翔さんが私を呼びました。どうやらパフェが出来たようです。
「これ、あのひかげって奴のところに持って行け」
翔さんが渡してきたのは、赤いパフェでした。
全長50センチはあるのでは、と思うぐらいに高いパフェです。アイスクリームは真っ赤。その他も全て真っ赤! 真っ赤以外ありません!!
何だか辛い匂いがこっちまで漂ってきます。
「う、うぅ……。お待たせしました……」
「お、来た来たー」
ひかげ先輩はきらきらとした子供ような瞳でパフェを見つめます。その手にはスプーンが握られています。
あの、これ、辛そうですよ?
「制限時間は30分。完食すれば『命令権』を使える。小細工はなしだ。うちの精鋭がみんなして見てるからな。もちろんそこのビッチも監視としてつける。あと赤ビッチ(羅)と白ビッチ(白亜)もだ」
「おっけーおっけー。小細工なんかしないよー。私はいつでも全力さー。証拠に食べた感想でも言ってあげようか?」
まるで女版空華さんとでも言うべきでしょうか。飄々とした言葉遣いでひかげ先輩は言います。
翔さんはストップウォッチを構え、告げました。
「スタート」
「いただきますー」
パンッと柏手を打ち、ひかげ先輩は食べ始めました。
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食べ終わりました。この間、約5分。
何か知りませんが、手が見えなかったです。どんな手品ですか。
それを見ていた翔さんも昴さんも、その他の皆さんも唖然とした様子で見ていました。
「ごちそーさま。んー、辛かったけど私は基本的に何でも平気だから? 私は大食いだしね」
手の甲で口元を拭うという男らしい一面を見せたひかげ先輩。
「ま、まさか食べ終わる人がいたなんて……!」
蒼空さんは劇的に驚いています。どうやってその表情はするんですか、上着現場をのぞいてしまった人のようですよ?
「あ、あー、おめでとう。で? テメェは何を願うんだ? メイドさんとデートか?」
「んー。ここの学園の美味しいもの全部。情報を教えて。制覇するから」
「何だ、そういう簡単な事か。つまらねぇな。怜悟! こいつらにパンフレットを見せてやれ!」
すぐそこでうろうろと接待していた怜悟さん(服装は翔さんと同じ和装メイド。少し丈が長い。髪はロングヘアで下ろされている)が、翔さんにパンフレットを手渡しました。
翔さんはぺらぺらと適当にパンフレットをめくり、全体図を私達に見せます。
「3年フロアは全般的に喫茶店やら縁日やらをやってる。中でも料理部が多い3年5組の喫茶店はお勧めだ。休憩の間に行って来たんだが、あそこのクッキーは美味かったぞ」
さすが甘党。そこはきちんとチェックしましたか。
「まぁ普通の奴なら陸上部の『はなぶん焼き』ってのが美味いぞ。お好み焼きに色々入ってるからな」
「へぇ。結構美味しそうなものがあるッスねー」
「当たり前だ。ここは英学園、一応私立だからな。生徒数も多い学校だし。言っとくと3年フロアは全般的に食いものは美味い」
「貴重な情報をありがとうー」
一応パンフレットをもらっておく事にしました。
すると、翔さんが何かに気付いたのか、私達にこう言ってきました。
「空華を探してきてくれないか?」
「空華さんを? どうしてですか?」
「休憩時間はとっくに終わってるのに、戻ってこないんだ。どこかで女でもナンパしてるんだろ。適当にぶらついてる際に見た時は『早く戻って来い』と伝えておけ」
「分かりました」
そう言って、私達はメイド喫茶を後にします。
さて、そんなに美味しいのなら私も勉強しなくては!!