コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。 ( No.16 )
- 日時: 2011/10/13 21:59
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
- 参照: 行きます山下初のハーレム!!
第2章 とある彼女は銀の鈴。
午前5時。いつも習慣付いているので自然と目が覚めました。
寝ぼけ眼で部屋を見回すと、何だかインテリアが変わっているような気がします——。
あぁ、そうでした。私は黒影寮の管理人として住み込みで働いているのです。
そうと分かれば朝ごはんの支度をしなくては。
私はベッドから出て、パジャマから制服に着替えました。昨日は学校はなかったのですが、今日はあります。
「今日から頑張らなくては!!」
気合を入れる為、自分の頬をピシャリと打ちます。そしてドアを開けますと——。
——上半身裸の住民が何かやっていました。
筋トレみたいなのをしている人もいれば、ただひたすらにものを浮かせていたりする人もいます。素振りをしている人もいます。
そうです。黒影寮の住民です。
「な、何をしてるんですかー?!」
「銀ちゃんおはよー」
「あ、おはようございますって話になっていません! 何をしているのか説明してください!」
朝は騒がしく始まります。
***** ***** *****
全員制服に着替えてもらい、そろっての朝ごはんです。
せっかく管理人になったので、腕によりをかけて朝ごはんを作りました。
「銀ちゃん料理上手なんだねー」
昴さんがハムエッグを頬張りながら言いました。
こう面と向かって言われると、何だか照れます。
「自慢ではありませんが、料理には自信ありますよ!」
胸を張って言うと、私の頭にお皿が降ってきました。
誰かと思って見上げますと、悠紀さんが私の頭にお皿を乗せていました。何やらクスクスと笑っています。
「そのまま30秒キープねww」
「いや、待ってくださいよ! 何で私がこんな事をしなきゃならないのですか?!」
私は悠紀さんが乗せたお皿を掴み、シンクに置いてある水の入ったバケツへとつけました。
当本人、悠紀さんはと言うと愛用であるノートパソコンを取り出して何やら文章を打ちこんでいます。
確か、悠紀さんは小説家を志望していましたね。いい作品であると期待しておきましょう。
「銀。ごちそうさま」
怜悟さんが丁寧にもお皿をバケツへとつけながら言ってくれました。怜悟さんに続き、睦月さんや蓮さんが「ごちそうさま」と言ってくれました。
そしてあの最初から俺様全開の翔さんも、
「管理人。明日は和食で」
「あ、ハイ。了解しました」
きちんとリクエストももらいました。
皆さんが支度をしている間に、私はお皿を洗うとしましょう。
「ぎーんちゃーん♪」
「……空華さんですか」
私にお皿を手渡しながら、空華さんは笑顔を浮かべました。
「超おいしかった。ね、俺様の為に味噌汁作r「そんな訳ありません」えー、一蹴?!」
だと思いました。
この人、あの時で分かったんです。結構な女好きと。
ナンパな人には興味ありません。ていうか異性にすらも興味なんかさらさらありませんから。
「それよりですね、これをどうぞ」
「ん? 何、これ」
私は空華さんに青い包みを差しだしました。
空華さんは首を傾げながらもこれを受け取ってくれました。
「お弁当です」
「え、マジで?! 銀ちゃん俺様だけn「安心してください。全員のも作りました」あ、そー」
色とりどりに並べられたお弁当の包みを差します。
空華さんは少し残念そうな表情を浮かべて、お弁当を平たい鞄の中に入れました。
「俺様達さ、いつもお弁当じゃなくて購買や学食だったからさ。誰かに何かを作ってもらうのって久々なんだよね」
空華さんはへらりとした笑みを浮かべて言いました。
「……彼女さんがいるのでは?」
「彼女は料理作れないんだ、これが」
そうですか。
だからと言って、恋をする訳でもありませんから。絶対に。
「おーし。全員いるかー?」
玄関ホールで翔さんが確認します。
全員いるという事を確認し終わりますと、翔さんはパンッと手を打ちました。
「予定はなし。管理人、門限は7時だ。遅くなるんだったら俺以外の誰かに連絡を寄越せ」
「え、でも番号とかアドレス分かりません」
「ノートに書いてある」
確認しますと、本当に乗ってました。番号が。
翔さんはビシッと怜悟さんを指すと、命令を下します。
「今日はテメェが銀を送って行け」
「了解」
「ちょ、ちょっと?! 私は1人でも行けますって——話を聞いてください!!」
どうやら、ここではあまり私の話は耳に入れられないようです。