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Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。オリキャラ募集!詳しくは本文へ ( No.23 )
日時: 2011/10/18 21:28
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
参照: 行きます山下初のハーレム!!

第2章 とある彼女は銀の鈴。


〜空華視点〜


 銀ちゃんを送り届けて、眠らせた。
 王良に伝わる眠り薬を仕込ませてもらったんだ。ゴメンね、銀ちゃん。
 寮のみんなは何をしてるんだか、全員食堂に集まっていた。

「空華。ターゲットの様子はどうだった?」

 翔が低い声で俺様に問うてきた。
 俺様は適当な椅子に座って、翔の質問に答える。馬鹿な蒼空や昴にも分かるように、短く。

「銀ちゃんを無理矢理家まで送ろうとしてた」

「そうか」

 翔の答えも至ってシンプルだった。

「銀ちゃんに近付いてくるなんて早すぎへんか? 銀ちゃん、自覚あらへんよ」

「自覚がないからこそ狙われやすいんだ。何の為にあの女が俺らの元へ送られてきたと思う?」

 質問をした睦月は、逆に質問で返されてしまい黙り込む。
 食堂に降ってきた沈黙を破ったのは、悠紀の言葉だった。

「守る為」

「解答御苦労」

「うざっ。せっかく答えたのにそれ? せめて正解、とか言わないの?」

 悠紀はすねたような言い方をすると、持っていたノートパソコンのキーを叩き始めた。

「でも、銀と俺らが通ってる高校は違うぜ? どうやってターゲットに近付くんだよ。俺らだって学校が——!」

「特別クラスだぞ。俺らは」

 反論をした蓮に、翔はどこから取りだしたのかナイフを投げつけた。
 よほど驚いたのか、蓮は飛び上がって食堂の隅に行ってしまった。あとからつかさが慰めていたけど。

「勉強なんざしてねぇだろ、俺らは。特別クラスなんだ。授業抜けたって別にいいだろ」

 翔は、それにと言って続ける。


「あいつを守る事も、俺らの仕事なんだよ」

***** ***** *****

〜銀視点〜


 いつも通り、私は黒影寮の皆さんに送られて登校しました。今日は蓮さんの自転車に乗せてもらいました。
 だけど、その送り方が昨日と違っていました。
 何故か全員で私の学校まで来たのです。
 いえ、別に悪いとは言ってる訳ではないんですよ。そもそも皇学校と英学園では距離は近いですし。

「あの……空華さんや睦月さんは分かりますけど、悠紀さんや翔さんが私の見送りするのは珍しいのでは——」

「僕らが見送ろうが見送らないが勝手でしょ。さっさと行きなよ」

 悠紀さんは面倒くさそうに言いました。
 やっぱりいつも通りですね。変わりはありません。
 私はペコリと皆さんに頭を下げると、校舎に向かって歩きました。


「いいか、お前ら。これはばれちゃいけないミッションだ。もちろん銀にも。あいつにばれたら終わりとでも思え」

「了解」

「でも、本当にこれでええの? 鏡見る限り、メチャクチャ似合ってへんけどな」

「睦月はガタイがいいからなっ!」

「……そういう蒼空も似合ってるのは何でだよ」

「まぁ、僕は似合って当然だけどさ」

「ハイハイ。お喋りしてる場合かよ。蓮。大丈夫か? 尻尾しまえ」

「あーぁ、この姿ばれたら嫌だな」

「俺様だって」


 この後銀は、

 皇中学高等学校の女子生徒の服を着た黒影寮のみんなに会う事を、知らない。