コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。連載1周年突破! ( No.497 )
- 日時: 2013/06/10 22:02
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: RXnnEm2G)
第18章 今日、私は告白をします
さて、ここから少しだけダイジェスト方式でお伝えしようと思います。
え? いえ、決して面倒くさくなった訳ではありませんよ。書いているのは山下ですから。
私、神威銀が僭越ながら英学園の体育祭はこんなものだとお伝えしようと思います。まぁ、ほぼ黒影寮無双ですけど。
その1 棒引き
演技者 月読怜悟・堂本睦月・王良空華
「空華!! そっちや、そっちの棒を引け! ワシはこっち攻めるで!!」
「怜悟ォ!! 迷うなそっちじゃない! そっちは自分の陣地じゃない! だからって棒を投げるなぁぁぁ!!」
「…………棒引き、もう出たくない」
面倒くさくなってしまったのでしょうか。怜悟さんがペイペイと棒を次々に投げます。怪力じゃないのでそれほど飛びませんが。
それでも、この3人だけで総勢10人弱はいた相手チームを負かせました。何と言いますか、さすがと言うべきでしょうか?
ちなみに、指示を主に飛ばしていたのは睦月さんです。超能力が使えなくなっても、視野がもともと広いそうです。
その2 1500メートル
演技者 東翔・椎名昴・国枝つかさ・夢折梨央
「ねぇ、これって何周すればいいの? え、7周? 楽勝じゃん。椎名昴、競争しない?」
「いいけど、俺に負けたらゴリゴリ様をおごれよ?」
「……体力が人並みに落ちているというのにもかかわらず、どうしてあいつらはしゃべりながら走れるんだ……?」
「寮長、大丈夫ですか。それでも寮長は平然とした様子で走っていますよ?」
昴さんと梨央さんの無双モード突入です。
1500メートルって結構きついんですよね。ほら、長距離走ですし。なのに、この2人はしゃべりながら走っているんです。のんきに賭け事なんかしちゃって。
結局、昴さんが勝って梨央さんがゴリゴリ様をおごる羽目になりました。ものすごく悔しがっていました。
ちなみに言います。翔さんは3位でゴール。つかささんも抜かされましたが、5位でゴールしました。すごいです。
その3 綱引き
演技者 祠堂悠紀・月読怜悟・二条蒼空・篠崎蓮
「ハァ……明日の朝は絶対に腰が痛くなってると思う」
「お前はジジイかよ!!」
「蓮、しゃべりながら引くと危ないぞ? てかそれでよく力入ってるな」
「……腰を低く落として、体重を全部かけて引く……」
綱引きで初めて悠紀さんが出ました。何でも、走る系のものは出たくないと言っていました。
なるべく動かないものって言ったらこれに出る事になったとか。怜悟さんは怪力がなくてもかなり力が強いですね、綱がびくともしません。
相手は10人ぐらいいるんですけど……あれ? もしかして怜悟さんは怪力に呪いがかけられていないんですか?
あとで分かった事ですが、怜悟さんの怪力は能力とかではないですけどやっぱり異常なのである程度は呪いをかけられているみたいです。
その4 玉入れ
演技者 東翔・王良空華・夢折梨央
「「…………(無言の戦い)」」
「ねぇ、神威銀。この2人がめちゃくちゃ怖いんだけど。無言で玉を入れてるんだけど。僕は一体どうすればいいの?」
「すみません、分かりかねます」
梨央さんが私に助けを求めてきましたが、残念ですけど私にも助けかねます。
翔さんと空華さんって仲が悪かったですっけ? なんとなく今日は殺気立っているような気がします。
まぁ、翔さんは何でもできますし、空華さんは狙撃者の能力を持っている忍者さんです。本職の梨央さんもそれなりに入れていました。梨央さんは銃がなくてしかも能力が封印されていても玉を百発百中で入れていました。
あとで知った事ですが、梨央さんの狙撃者の能力は先天的なものではないらしいです。もともと玉入れが得意でした。
黒影寮無双が本当にすごいです。様々な競技で上位の成績を残しています。
周りも「特別クラスギリィ」と思っているみたいです。なんだかこっちを見る目が鋭いです。睨みつけています。
そして、今は応援合戦らしいです。全員が長ランでやってきました。黒影寮だからでしょうか、漆黒の学ランを着ています。
「……翔さんはなんだかいつも見ているような気がします」
「失礼だな、テメェ」
さらしを巻き白い手袋をつけた翔さんは新鮮ですけど、長ランっていつも着てません? 死神の衣装って長ランじゃありません?
そのすぐそばで昴さんと空華さんが笑いをこらえるようにプルプルと震えていました。2人も長ランですけど、空華さんは若干丈が短いような気がします。
「ん? 俺様は180以上身長があるからね。翔でも少し引きずるか引きずらないかっていう感じだよ?」
「「空華殺す」」
何故か翔さんと昴さんが声をそろえて言いました。あ、昴さん若干引きずってます。
「背が高いからって何だ!! 小さいと小回りが利くんだぞ!!」
「負け惜しみ!?」
ポカポカと応援合戦が始まる前に黒影寮で内乱が始まりました。
お兄ちゃんが何とかなだめて収束しましたけど。