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Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。応援ありがとう!! ( No.68 )
日時: 2011/12/05 16:35
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
参照: 亀更新万歳!! ゴメンなさい

黒影寮で白雪姫 後編


 白雪姫は森の奥深くまで迷い込んで来たそうな。
 そんな中、彼女はとある1軒の小屋を見つけたそうな。煙がもくもくと上がっていて、どうやら人が住んでいるようだった。

「あの……」

 白雪姫はドアの叩くが、人が出てくる気配はない。
 開けてみると、中には豪華な食事が置いてあったそうな。
 だけど白雪姫。ちゃんと常識があったそうな。

「人の家のものを食べちゃダメです。えぇハイ。って、お城にはどうしたら帰れるのでしょう?」

 どうしましょう、と悩んでおったそうな。
 と、ここで白雪姫は眠気に誘われたそうな。森の深くまで走ってきたから疲れたのじゃろう。
 でも誰かの家で勝手に寝るのはよくない、と思った白雪姫は、家の外でバタリと倒れ込んで眠りに落ちたそうな。
 常識ありすぎ。


「おい。誰か倒れてんぞ」

 家の住人である小人達が白雪姫に気づいたそうな。
 リーダーである小人、翔は身の丈を遥かに超す鎌を肩に担ぎ、

「おい。誰かぶっ殺してこい。家に入れない」

「どうして殺そうとするのかな?」

 副リーダーである昴は翔を締め上げたそうな。
 翔は昴を振り払い、彼を地獄の業火で丸焼きにしたそうな。

「作者ぁ———————————!!!」

「大丈夫ですか?」

「ふぇ、あ、うー?」

 小人の1人であるつかさが、白雪姫に笑顔で問いかけたそうな。
 白雪姫は眠い目をこすり、周りを確認すると——もう1度夢の世界へ旅立ったそうな。

「黒影寮の皆さんが小人の格好で私の周りを囲んでいます。これは夢です。夢なら早く覚めてください」

「このビッチ。俺らをなかった事にしようとしてるな。そうはいくか。怜悟、こいつに幽霊をお見舞いしてやれ。話はそれからだ」

「了解」

「ぎゃー?! 幽霊が一斉に襲い掛かっていやぁぁぁぁ!!」

***** ***** *****

「鏡よ鏡よ鏡さん。世界で1番お美しいのは誰ー。もう飽きたなこの台詞」

「あーうん。白雪姫じゃね?」

「え? 私が食べたの、白雪姫の肉じゃないの?」

「だから違ェッつってんだろ!! 泣くぞ僕、泣いちゃうぞ!!」

「あーはいはい。生きてるのね。ここで毒りんごを作って私が登場する訳か。ヒッヒッヒッヒッヒッ」

「……笑い方が怖いのでアウト」

***** ***** *****

 白雪姫は小人達の家に泊めてもらう事になったそうな。
 そこで、小人のリーダーである翔から一言命令。

「誰が来てもこのドアを開けるんじゃねぇぞ。開けたら死刑執行な」

「りょ、了解しました!!」

 すごんだ声で命令され、白雪姫は頷かざるを得なかったそうな。
 そして小人達が仕事で出かけた後、白雪姫は家の掃除をしていたそうな。すると、

「あぁ痛い。痛い。腰が痛い。腰が痛くてりんごが」

 ドアの向こうから声がしたそうな。
 開けてみれば、黒いローブを着たおばあさんがいたそうな。痛々しそうに腰を抱えてりんごを拾っている。
 白雪姫は「誰も来てないから大丈夫」と自分に言い聞かせて、おばあさんに声をかけたそうな。

「大丈夫ですか、おばあさん」

「あぁ、お嬢さん。平気だよ。あぁ、そうさ。お嬢さんにこのりんごをあげようかね。お嬢さんのように綺麗なりんごだよ」

 白雪姫はりんごを受け取り、そして1口食べてしまったそうな。

「あ、美味しいですね。このりんご」

「そうじゃろ。もー作るの面倒だから普通の市販のりんごを買っちゃったよ。だって作りたくねぇスもん」

「あー、白亜さんならそうなると思いましたよ」

 …………ちょ、白雪姫。何で毒りんごを食べて生きてるの。とりあえず気絶しとけ(ポカリ

「ハウ!」

 こうして白雪姫は死んでしまったそうな。

***** ***** *****

「やぁっと俺様の出番かー」

 ここで、隣の国の王子様が森の奥を歩いていました。
 おい、何で馬に乗ってねぇんだよ。王子なら白馬だろ白馬。

「いや、俺様に乗馬スキルはないからね? つか、馬乗るよりか走った方が速いし」

 王子様は異常なまでに足が速いんだそうな(忍者ですからね)
 と、ここで彼は泣き声を聞いたそうな。そう、小人達の泣き声を。

「どーしたー?」

「おう、空華。ビッチが作者にぶっ殺されて死んだらしい♪」

 ただ1人、満面の笑みで喜んでいるのは翔だけだったそうな。
 王子様はふむ、と顎に手を当てて考えると、

「そんじゃ、ここは王子様のキスで生き返るってか?」

「ハァ? せっかく死んだのに! 何で生き返らせる必要がある! あれ、でも確かにこいつの死は違反だな?」

 翔があれー? と考えてる隙に、王子様は——。

「今回の話は結構楽勝♪」

「させるか!」

「ぐはっ?!」

 キスしようと思ったら狩人の奇襲にあったそうな。
 狩人は小石を手で弄びながら、黒い笑みでこちらに近づいてきたそうな。

「お〜〜い、王子様ぁ? 銀ちゃんとキスできるなんて思ってねぇよなぁぁぁああ?」

「え、だって王子様ってそういう役柄じゃないの? つか、白雪姫はそうでしょ、絶対そうでしょ!!」

「つべこべうるせぇこの野郎お前がくたばれぇぇぇええ!!」

「えー?! って、どうして寮のお前らも攻撃してくるのさー?!」

 全員で王子様をフルボッコしている最中に、本職が死神である翔は白雪姫の死因のチェックをしていたそうな。

「うわ。本当に間違って死んでる。こいつまだ死ぬ時じゃねぇじゃん。うわー。あーぁ、せっかくこのくだらない小説が終わるかと思ったんだけどよー」

 ぶつくさ言いながら白雪姫を生き返らせたそうな。
 生き返った白雪姫は、

「……あれ、何してるんですか。黒影寮の皆さんと羅さん?」

「大丈夫?! 銀ちゃん大丈夫?! この眼帯馬鹿に何もされてない?!」

「え?! いえ、あのされてま——ちょっと羅さん! お姫様だっこは止めてください何でキスしようと迫ってくるんですかー?!」

「あー!! お前がずるいじゃんかよ! この野郎!!」

「銀ちゃんは渡さねー!!」

 ……こうして白雪姫は平和に小人達と暮らしましたとさ。めでたしめでたし。

「めでたくありません!!」