コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 黒影寮は今日もお祭り騒ぎです。企画・もしも彼らが○○だったら ( No.87 )
- 日時: 2011/12/18 22:05
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
- 参照: 誰得赤ずきんww
黒影寮 童話パロディ『赤ずきん』
東翔→赤ずきん
椎名昴→病気のおばあちゃん(おじいちゃん)
篠崎蓮→狼
神威銀→赤ずきんのお母さん
王良空華→猟師
ナレーションは山下愁が担当します。
***** ***** *****
昔むかし、あるところに小さな村がありました。綺麗な森に囲まれた村です。
その村で、1人の少zy——ゲフンゲフン、少年がおりました。
「おらぁぁ! 死ね、赤ずきんんんんんん!!」
「——誰が死ぬかテメェだろうがぁ!!」
彼の名前は赤ずきん。
常に炎を纏った赤い鎌を持つ、喧嘩がメチャクチャ強い少年でした。
「赤ずきん! また喧嘩したのですか! あれほど喧嘩しないでって言いましたのに! ていうか、本来なら女の子がやるはずでしょー!!」
「テメェがやれよ、この赤ずきん」
そこへ、赤ずきんのお母さんが駆け付けてきました。
お母さんはバスケットを赤ずきんに渡してお願いします。
「森の小屋に住んでいるおじいちゃんが病気で倒れたらしいのです。お見舞いに行ってくれませんか?」
「えー、何で俺が……」
「帰ってきたら美味しいケーキを焼いておきますので」
「行く」
甘いものにつられた赤ずきんは、バスケットを持って森の道へと駆けて行きました。
お母さんは森の奥へ入って行く赤ずきんを見て、心配そうな表情を浮かべます。そうです、森に狼が出ると言う噂があるからです。
ですが、お母さんはそんな心配をしている訳じゃありませんでした。
「赤ずきん……狼さんをぶち殺して『今日は狼鍋じゃーわははは』とか言って来ませんよね?」
そんな事ですか。
さて、森に行った赤ずきんですが。
バスケットの中身を見てみると、ぶどう酒とクッキーが入っていました。ぶどう酒は市販でも、クッキーはお母さんの手作りです。
赤ずきんは1度よだれを垂らしかけましたが、いかんいかんと首を振ります。
「配役は確か昴だったか。後でねだってみよう」
何だそんな事か。
そんな赤ずきんを見ている視線がありました——。狼です。
「ぐへへへ。あの女の子、可愛いなぁ。……俺も相当気持ち悪いけど」
狼は自分の体を見て涙を流しかけましたが、グィと涙を拭って立ちあがります。
そーっとそーっと赤ずきんに近づき、そして尋ねます。
「やぁ、赤ずきん」
「ん? 誰だ」
赤ずきんは立ち止まって後ろを振り返りました。
そこにいたのは、何と狼の耳を生やした少年です。銀髪の少年です。狼は人間に変身できる狼人間だったのです。
「どこに行くんだい?」
「昴んところにお見舞い。蓮テメェ、狼になってろよ。役にならねぇだろ」
「いや、狼姿が予想以上に気持ち悪くて……ってそんなんじゃねぇよ!! 俺は睦月みたいに言い負かされて喜ぶ趣味はねぇ!!」
睦月だってないと思いますが、まぁそれはごみ箱の中に放り込んでおきましょう(ポイ
赤ずきんは狼少年を警戒して距離を取りました。そして自分の武器である赤い鎌を取り出して、刃から炎を出します。
「3秒以内にどっか行け。さもないと——夕飯の食材にすんぞ、ゴルァ」
「それだけはご勘弁をー!!」
狼少年は赤ずきんにビビって逃げてしまいました。
「弱っww」
赤ずきんは逃げて行く狼を見て、嘲笑いました。
後半に続く!!