コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Lv.0 a ( No.1 )
日時: 2012/08/13 19:55
名前: とろわ ◆DEbEYLffgo (ID: WcizgKjn)
参照: 魔王「なんだか、ここに僕のコメントを書いていく事にしたらしいよ」

魔王とかいそうなそれっぽい城。
その中にあるそれっぽい会議室のようなところでそれっぽい奴らが集まり、それっぽい事を話していた。

「いや、だから僕はこう思うんだよ。最近僕達は人間に舐められてる、ってね。昔は魔王=恐怖の対象的な感じで恐れられてたけど、今は『はっ、そんなんレベル上げて物理で殴れば余裕で死ぬしkswwww』みたいに思われてるんだよね。それは流石に魔王である僕や、七大悪魔である君達や、僕の忠実なしもべ共々もちょっと表でろやゴラとか思わないかい?」

と、文にするとひたすら長く、読むのが面倒な台詞をつらつらと述べたのは、文字通り魔王であるルーシャ=リュツィフェールであった。
魔王というとドrクエとかのひたすらゴツいおっさんを思い浮かべるのが普通であろうが、彼はそんなイメージとは程遠い、むしろ逆の爽やかな好青年という印象がする。
しかし、それは見た目だけで、実際は文字通り何もかも魔王である。
「……いや、別にそうは思わないけど」
魔王(上司)を睨み付け、一人の青年が反論する。
勿論、ただの青年ではない。美しくもまがまがしい悪魔の羽が生えており、強靭な刃のような牙を持つ、吸血鬼である。
「まず、僕はお前のしもべではない。それとお前の面倒なことにも付き合いたくない。平和が一番だろう」
「おいおい、そんなんだから今まで僕らがモブキャラみたいな不当な扱いだったんだろう。というかね、最近の人間共はぬるすぎるんだよ。平和すぎて油断してるんだよ。だから、少しは楽しいデスゲールがしてみたいのさ」
「うわ、さむ、ですげーむ、ださっ」
「それよりモ、もう少し働いた分の利益くれヨ」
「君達〜? 上司の話に口出しするんじゃないぞー」
ルーシャは不気味なほど柔らかい笑みで、ぼそぼそ呟いている七大悪魔達に言う。
「つーか、魔王さんよぉ。んなこたー言っても何すんだよー」
狼耳の、目付きが悪く無気力そうな青年がそう訊ねる。
「よくぞ聞いてくれた、ね。まあ、ただ攻めこむのも面白くないし、経費やらなにやらがパーになるだろう?

…………だから僕は決めたんだよね」

魔王ルーシャは、装飾がやたらと派手なそれっぽい椅子から立ち上がり、窓のそばまでゆらゆらと会議室を一周した後、窓越しで紅く染まった月を見ながらニヤリと笑った。








「————魔王の威厳というのを平和ボケした馬鹿共に味あわせるために、僕は世界征服をさせてもらうよ」



魔王の瞳が、月の色よりも赤く、紅く、赫く染まる。