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Re: 僕はもう、2度と空は飛ばない ( No.3 )
日時: 2011/10/31 22:14
名前: サンマ (ID: TjNkg5uO)

「先生。いままで、ありがとうございました。」

【シュルトメント魔法学校】。

その卒業式が今日、行われた。

卒業生の1人、グリフォン=エヴァンス。

彼は、魔法学校で過去に見た事のない才能の持ち主だった。

「グリフォン君。ぜひ君をこの学校の教授にしたいんだが?」

校長、メリアン・ポーレット。

彼こそ、シュルトメント有数の魔導師である。

「ごめんなさい校長先生。僕は、スカイ・シップに乗って旅をしたいんです。」

「スカイ・シップにか?そうかそうか。それはすばらしい!君もいつかこの学校の教授になってくれる日を夢見て、首を長くして待っていよう。」

「そうだ、先生。先生のお知り合いの方に、スカイ・シップの工技師はいらっしゃいませんか?」

スカイ・シップとは、ここ、天空世界を行き来する上で重要な乗り物だ。

「君は、自分の船を持つのかい?」

「ええ?そのつもりですけど。」

「うむ。そうかそうか。その前に、ワシが使っていた船をあげよう。」

「どんなのですか?」

「今は使っていないのだがな。それなりに凄かった。今は・・・どうかな?」

「見せていただきたいんですが。」

「ああ、よかろう。だが、今は無理じゃな。うむ。明日の、朝。この学校の校門に来てくれるかな?」

「分かりました。もちろんです。」

「よし。明日の朝、私のスカイ・シップを持ってこよう。」

校長はどことなくうれしそうに、校長室へ引き返した。

グリフォンもまた、楽しみで仕方がなかった。