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Re: バカ執事!! ( No.40 )
日時: 2011/11/23 20:32
名前: 麻優 (ID: 3eop5mZb)

第四章「ラブ?」#1
ある日、私は自分の気持ちが分からなくなってしまった。

原因ははっきりしている。

実話の恋愛小説を読んだから。
そこでは、自分の気持ちに全然当てはまらないことばかり書いていた。

前々から思ってたけど、私が智歳に深入りする必要もないし。
もう、別にいいかな、って思ってしまう。

でも、その考えとは裏腹に智歳に話しかけられたり、スキンシップをとられたりすると、ドキドキしてしまう。
もう何がなんだか分からなくなる。

なら、確かめてみればいい。
そう思って、この一週間は智歳とあまり相手しないことにした。

「桜、ご飯」

すっかり、タメ口になってしまっている。
コイツ、ホントに執事か?

「分かった」

意外と、すんなり相手せずに会話できる。

「? そ、そうか」

智歳は一瞬、首を傾げたがすぐにもとの顔に戻した。

「今日は、和食だ」

テーブルには焼き魚などの日本食が並んでいる。

「ふぅん」
「??」

また、首をかしげる。何か変だ、とでも言うように。

*   *   *

「なぁ、桜。俺、なんかした?」
「? なんで」

普通に返す。

「だって、今日の桜素っ気無い」

……そうなんだ。
まぁ、そうだろうなぁ。

「別に、怒ってないけど?私もいつも通りだし」

嘘だけど。

「そうか……なら、いいけど」

いいんだ。これでいいんだ……。

「じゃ、お風呂入って寝るね」

そう言って、食堂を出た。