PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 運命☆改革 ( No.38 )
- 日時: 2012/07/11 23:03
- 名前: みお (ID: VEcYwvKo)
「時書はっけーん」
「ぬぉっ!」
時書を片手に戻ってきた俺を見るなり、吼弼は慌てて俺の漫画を棚に戻した。
…しかも、超雑に。
「こいつっ……」
「おは、お早いですね。あ、あぁ時書ですか!それじゃあ、運命☆改革ができ———」
「ごちゃごちゃ言う前に謝れ」
形の整った吼弼の眉は垂れた。
まぁ、よし、としよう。
「でさ、時書に…」
時書の最初のページを開く。
『 ネノコクヲ ソウスルモノハ オモテヲ ユガメズ 』
見れば見るほど奇妙だ。
「これは、子の刻の番人と契約を結ぶヒントですね。しかし、解読しなくても契約は結べますよ?」
「どうやって…」
「時の番人は自分が支配している時刻にしか現れません。つまり、子の刻の番人を午後11時〜午前1時くらいに呼び出せばいいのです」
それが、俺がやること。
時書を使って、時の番人を呼び出し、契約を結ぶこと。
漆黒の文字を見る。
吸い込まれるような、黒い墨。
『我望解時』
思わずはっと顔を上げた。
勝手に、言葉が浮かんできた。
ガボウカイジ?
「しかし、問題が…。番人を呼び出すのに必要な言葉を、私は知らないのです」
不安そうに目を泳がす吼弼がなんだかあほらしく見えた。
俺は、知ってる。
きっと、さっきのが…。
「我望解時…だ」
PR