コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【オリキャラを】彼女たちの日常は。【募集中】 ( No.1 )
- 日時: 2011/12/03 18:19
- 名前: 広瀬楓 (ID: teK4XYo.)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode
一話〔彼女は〕
普通の、何処にでもありそうなマンションの十四階。彼女はそこに住んでいた。
長いくせ毛のふわふわヘアーを揺らしながら、彼女はエレベーターの前を何回も行ったり来たりしている。この光景はそれほど珍しくない。
毎朝、この時間帯で、いつも彼女はこのような行動をとっていた。苦手なのだ。何がって?
——————————————————————エレベーターが。
とにかく彼女は乗り物が苦手だ。エレベーターも同類らしい。動くものはみんな乗り物だと彼女は言う。エスカレーター、ジェットコースター、これらの乗り物といわれる乗り物、動くものと言われる動くもの。彼女はこれを全否定する。
「階段で行きましょう…。」
彼女は力無くうなずいて、そう呟いた。マンションの十四階から階段で下りるのはちょっとした運動だ。普通の人なら、迷わずエレベーターに乗るだろう。
彼女の名は「霧愛羽根音(むあい はねね)」通称ハネ。さっきも説明したように、乗り物に極端に弱い。
彼女が通っているのは、咲丘高校。そこの読書部所属。通称「何でも部」。読書に限らず、駄弁ったり、駄弁ったり、駄弁ったり…。どうしてそこの部活に所属しているのかは、いずれわかるでしょう。絶対。
校門をくぐると真上には桜の木が立ち並んでいる。4月。ちょうど彼女は高校2年生になったのだ。
部室棟の四階、一番右端の部室の戸を開ける。そこには、所狭しと本が立ち並んでいた。
哲学的な本だったり、ライトノベルだったり、手を付けられていない百科事典だったり。まるで本の倉庫だ。
「ミナミさーん。いますかー?」
ハネが少し大きい声で呼ぶ。すると本棚と本棚の間から、一人の女性が出てきた。
「おー、ハネじゃん!新年明けましておめでとう!」
「もう4月ですよミナミさん…。」
このちょっと天然な人は、「在明南(ありあけ みなみ)」通称ミナミ。読書部部長。ぶっちゃけ部長になる様な人ではないのだが、厚い人望と、興味で(3:7の割合で)部長をしている。読書は好きな方。どちらかというと、書く方が好き。もう本を4冊出している。
「あ〜…そうか。もう4月だったな〜。じゃ、メリークリスマス!」
「ミナミさん…。」
そんな会話をしているとギィと部室の扉がいらいた。
続く