コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 聖なる夜の贈り物 ( No.4 )
日時: 2012/01/09 01:58
名前: 烏兎 (ID: JDkUYYgc)


 四.



 夕方になり、お城では王子様の誕生日パーティがはじまったようです。



「王子様、お誕生日おめでとうざいます。」



 大広間の一番端に並んでいる、髭を生やした年寄りの魔法使いが

王子様に小さな木箱を手渡しました。

王子様が蓋を開けると、そこから七色に光る宝石が顔を見せます。



「ありがとうございます。今夜は楽しんで下さいね。」

「ノエル様、お誕生日おめでとうございます。」



 お次は二番目に並んでいる、黄金色の髪の毛が腰まで伸びている

若い魔女がパチン、と指を鳴らしてみせました。

すると、あの空のように真っ青な色をした薔薇の花束が

王子様の目の前に現れます。

王子様は両手を伸ばしてそれを受け取ると、目を丸くしました。



「王子様のお年と同じ、十四本を用意しましたのよ。」

「とても綺麗ですね。ありがとうございます。」



 そうして、王子様に招待された魔女や魔法使い達は

次々と王子様に誕生日プレゼントを渡していきます。

長生きの薬や子供のドラゴンなど、大人達が用意したプレゼントが

あまりにも立派だったので、ステラとフロラは少し心配になってきました。



「あたし達のプレゼント、大丈夫かなあ。」

「あたし達のプレゼント、大丈夫じゃないかも。」