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Re: 世界を創り出す愛情理論 ( No.2 )
日時: 2012/06/11 21:28
名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
参照: 納豆ごはんうまうま

#01 - 憂鬱らしい日常

 
 十二月一日の朝。つい最近年が明けたと思っていたらもう後一ヶ月で新年になる、そんな時間の流れの速さと肌寒さを感じ取って、ベッドから起き上がった。
 ただいま時刻は六時半。部屋を出て辺りの様子を観察してみると、まだ誰も起きている様子はなかった。足音をたてない様、できるだけ静かにしてから階段を降りる。
 私の家は一軒家にして二階建ての、案外大きい家である。お母さんとお父さんが共働きで頑張った結果である。なんで一軒家にしたの? と訊ねてみたところ、お母さんが「一軒家がいいわ!」とお父さんに強請ったそうだ。女って怖いなー。
 いつも夜まで働いている私の両親は、今も眠っている。
 一階に着くと、まだ寝ぼけている意識と目を覚ますために、洗面所へ向かった。冬に顔洗ったら手が冷たくなるんだよねー、とか、水に若干嫌悪を抱いて顔を洗う。くうう、ちべたい。
 顔を洗ったら、いつもの様に冷蔵庫へ向かう。お腹を空かせた私は、綺麗に整えられている冷蔵庫の中身を眺めて、食べる物を探す。色々見てみたところ、私の腹を満たすのは手頃に食べれる納豆に決定した。
 ご飯茶碗を出して、私が起きる三十分前に仕事を終えた炊飯器から、ほくほくのご飯をしゃもじですくいとり、茶碗に盛る。そして納豆にタレをかけてからお箸でぐしゃぐしゃと混ぜる。何回かかき回してねばねばになったところで、湯気を出して美味しそうな白米の上にぶっかける。
 納豆ご飯のかーんせーい。正に三分クッキング。いや三分もしないし大して料理でもないけどね! とか言ってみる。
 しかし美味そうなことに変わりはない。私は「いただきまーす」と一人で手を合わせる。そして、納豆とご飯をお箸に取り、口の中へ運ぶ。うむうむ、やはり納豆は美味い。温かいご飯と冷蔵庫で冷やされた納豆が混ざり合って、とても美味しい。

「ごちそうさまでしたー」

と、食後の挨拶も忘れずに言う。
 数十分経って、ご飯を全て平らげた。食器を片付け、水道で口の周りのねばねばを取るために再度顔を洗う。水を飲んで喉を潤した後、歯を磨き、高校の制服に着替える。あ、髪梳くの忘れてた。洗面所からブラシを手にとり、適当に肩まである黒髪を整える。もともとストレートヘアーだから、あんまり絡まりはしないんだけどねー。
 全ての準備を終えて、携帯を開いて現在の時刻を見る。既に七時前になっていた。さて、そろそろお寝坊さんな家族を起こそうかな。