コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: Re:主人公になるには【合作小説】 ( No.11 )
- 日時: 2012/04/08 18:06
- 名前: 真兎 ◆Kb.9rC/zfY (ID: GHOy3kw9)
主人公になるには、なんていうふざけた題名のスレッド。しかし僕はそこに確かに何かを感じた。ドクンと心臓の鼓動が跳ね上がる、そんな感覚を。
僕が書きこむ前のレスを見ると、酷い物だった。上条さんになりたいだの、精神科だの。まあここは匿名の掲示板だからそういった事を書くのに躊躇いを覚える人間はいないのだろう。そこにそんな突拍子も無いことを書けば、こうなって当然だ。
どうせ、この胸の高鳴りもすぐに止まるだろう。そしてこのスレもすぐに誰もいなくなるだろう。僕の書いたコメントも馬鹿にされ、流されて終わりなのだろう。
そう思いながらも、僕は更新ボタンをクリックした。
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Re:主人公になるには
名前: 名無し
>>34
初めまして。僕はこのスレッドを作った>>0です。
僕は現在、主人公になるための方法を探しています。こんなふざけたスレを立てておいてなんですが、僕は真剣に主人公になる方法を探しています。
貴方は主人公という非現実的な存在を認識しているのでしょうか?良ければ貴方としっかりお話したいです。
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ふむ。どうやらスレ主が僕のレスに喰い付いてきたらしい。期待しない程度にその文を読んでいく。
「…………」
《貴方は主人公という非現実的な存在を認識しているのでしょうか?》。
この文を読んで僕は確信した。こいつは知っている。
あの善とも悪とも違う、そんな括りに分類する事すらおこがましいと言える存在。
こいつは《主人公》を知っている。
面白い、と思った。この広いネット上で《偶然》にも同じ目標を持った人間に出会う事が出来るなんて。
一体どれくらいの確率でそんな事が起こり得るだろうか。この掲示板はそこまで大きい物ではない。2ちゃんねるだとかそんなんとは比べ物にならないほど小さな、マイナーな掲示板だ。そこで同じ志を持つ人間と出会う。
「面白い」
僕はそんなもの信じていないし、信じたくもないが、《主人公》の存在を知る人間として、否定することは出来ないだろう。
これは《運命》と言ってもいいかもしれない。
僕は唇を歪ませた。