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- Re: 目指せ! 一流魔法使い☆ ( No.15 )
- 日時: 2012/03/13 22:51
- 名前: 果実 ◆i0yxwOSY66 (ID: YxL1EeSq)
紅茶の香りが漂う、魔法相談所フラーレ町支局——紅茶を一口飲み、
シルヴィアは椅子に座る二人に尋ねた。
「それで、二人は何級なの?」
「5級です」
「5級——と、言うことは…I難度の依頼が受けられる…ってことか…」
さて、ここで読者の為に説明をしよう。
難度、とは、ここでは依頼の難易度・危険度を表す。
S、A、B、C、D、E、F、G、H、Iの10段階に分けられ、
Sが一番難しく危険で、Iがその逆となる。
そして、魔法使いの保持する段級によって、受けられる依頼の難度が変わる。
目安として、S難度は5段保持者が、I難度は5級保持者が受けるもの、となっている。
ちなみに、魔法検定に参加できる者は産まれた時にフォルスタ王国魔法省の検査で
将来的に魔法が使えるようになると見込まれた者である。
つまり、魔法検定に参加したからといって、すぐに魔法が使える訳ではないのだ。
また、どうやって魔法を使えるようになるのか、という事は解明されていない。
何等かの偶発的なことがそのきっかけになる、と考えられている。
「…そうねぇ…今きているI難度の依頼は…あら、今は無いみたい」
シルヴィアの言葉に、シーナとレイチェルは
「「えっ!?」」
と反応した。
「ひ…一つも、無いんですか?」
「一つも無いわねぇ。 まあ、気長に待てば…」
のんびりとしたシルヴィアの声を遮ったものがあった。
「すいませんっ、魔法使いさんお願いがありますっ!」
ドアを開けて叫んだのは、30代くらいの男性。
切羽詰まった様子の男性に、シルヴィアは依然のんびりと、
「なんですか?」
と言った。
「息子が、フレ遺跡に遊びにいったきり、帰ってこないんです…」
不安そうに訴える男性に、シルヴィアは
「息子さんをフレ遺跡から見つけ出せばいいのですね?」
と問い、男性は
「はい。
フレ遺跡は危険な場所ではありませんが、
広いので…迷子にならないように気をつけてください」
と頷いた。
作者「フレ遺跡についてはまた次回説明します」