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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 目指せ! 一流魔法使い☆ ( No.4 )
- 日時: 2012/03/09 13:30
- 名前: 果実 ◆i0yxwOSY66 (ID: 3JA2YsPn)
「すいませんっ、遅れましたぁっ」
シーナはバン、と扉を開けた。
玉座に座っている王——現在は聖空113年、フォルスタの王はアデルといい、聡明で国民思いの名君として知られている——はシーナの顔を見て、
「全員、そろったようだの」
と苦笑いをした。
シーナの入った部屋にはアデル王の他に、数人の少年少女がいた。
「これだから庶民は困るわ。
こんなのにも魔法が使えるのだから、世の中って不思議ねぇ。
まあ、わたくしの方が有能な魔法使いになるでしょうけれど!
おーほっほっほっ!!」
と、嫌味を言ってきたのは上品な布の赤いワンピースを着た、金髪の少女で、
「こんなのって何!
あたしは[お嬢様]には無い雑草魂で、絶対に一流の魔法使いになってみせるもん!」
シーナも負けずに言い返した。
「一流? あなたなんかになれるわけ無いでしょう?」
「なれるったらなれるの! そんなことを言うあなたの方がなれないんじゃない?」
「なんですって? お黙り庶民!」
少女は目を吊り上げた。
「いい加減にせんかっ」
アデル王の傍に控えていた大臣が声を張り上げて言った。
「国王の前でずっと喚いていると失格にするぞ!」
二人はその一言で黙ったものの、互いに睨み合っていた。
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