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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 目指せ! 一流魔法使い☆ ( No.42 )
- 日時: 2012/04/03 21:11
- 名前: 果実 ◆i0yxwOSY66 (ID: y75LGpLr)
「それでお二人は、この村にどのような用事があったのですか?」
こんな鄙びた村には旅人の目的となるようなものはありませんし、とレイラは笑った。
「その前に、敬語じゃなくてもいいよ」
「あ、これはわたしの癖なので‥‥‥‥気にしないでください」
「そうなの? ‥‥まあいいや。
この村にいる、魔法の研究をしている
“キャロル”っていう人に会いたいんだけど‥‥‥‥」
一瞬、レイラの目が怪しく光ったような気がしたのだが、多分気のせいだろう。
レイチェルはそう考えてから、ラウとルンを眺めた。
彼女は幼い頃——母親が家から出ていった後——に護身術として
武術を習わされた事があった。
それ故武術はある程度心得ているし、そういう実力のある人を見分ける事もできる。
執事たちを眺めているのは、
彼らが武術の実力者なのではないかと疑っているからだ。
別に、彼らが武術の実力者か否かという事はどうでも良かったが、
あまり大きな家ではないから用心棒も兼ねているのだろうか、
村の長の家計も火の車なのだろうか、と考えていた。
(レイチェルの家では、使用人と用心棒は別に雇っていた。)
と、観察している間に、シーナとレイラの話はまとまった様だ。
どうやら、レイラがキャロルの家まで案内してくれるらしい。
レイチェルは首を傾げた。
——シーナはキャロル宅までの地図をシルヴィアから渡されていなかったか?
シーナがその地図を無くしてしまったのだと白状し、
レイチェルにしめられたのはまた別の話である。
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