「誘拐?」ジェレミードは愛娘から聞いた言葉をくりかえし、顔をしかめた。「身代金、という事は考えられないな。研究資料目当て、だとしても本人をさらうのは行き過ぎ———ふむ、一体どういう事だろうか」あ。村の外れに、洞窟がある。そこにはならず者が住んでいるが‥‥‥‥もしかしたら、彼奴らがさらっていったのかもしれないな」その言葉を聞き、レイラは「じゃあ、助けに行きましょうか」あっさり、きっぱり言った。