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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 目指せ! 一流魔法使い☆ ( No.5 )
- 日時: 2012/03/09 13:51
- 名前: 果実 ◆i0yxwOSY66 (ID: 3JA2YsPn)
アデル王は睨み合う二人に苦笑しながらも、大臣に命じた。
「…魔法大臣、検定の説明を」
「承りました」、と先ほど二人を叱った大臣が畏まり、説明を始めた。
「我が国の“魔法使い”は5級から5段までの段級位制となっておる。
段級を決める事に魔法検定が用いられ、3級保持者からは魔法使いと名乗る事を許す事としている。
ここに集められたのは皆、身分関係無く今年の誕生日で魔法検定の参加が認められる14歳になる者で、現段階では5級保持者である」
「そして!」と、大臣は言った。
「肝心の検定の内容について説明しよう。
…それは、単純尚且つ困難なもの——
“旅”をすること!」
「旅!?」
誰かの叫ぶような問いに、大臣は頷いた。
「左様。
…我が国のあちこちに、魔法相談所があるだろう?
そこに行き、寄せられた相談を解決すればよい。
魔法相談所の担当者に話を聞いたうえで、進級できるのか否かを判断する」
「あの」
誰かが挙手した。
「旅って、一人でするのですか?」
「否、ここにおる者たちでペアを組み、旅をしてもらう。
…そのペアを、今からくじ引きで決める」
——結果、
「…なんで?」
「…おかしいわ、こんなの」
シーナと、彼女と言い争った少女がペアになる事になった。
「納得いきませんわ!」
「そんなのあたしだって同じだよ!」
気に入らない様子の二人に対して、アデル王は
「仲良くなると思うのだがなあ。 同じ服だしのう」
と、和やかな雰囲気を出している。
「偶然ですっ」
「こんな質の悪い服とわたくしの服を一緒にしないでくださいっ」
訴えた二人だったが、大臣に睨まれ、不服そうに握手をした。
「あたしはシーナ。…よろしく」
「わたくしはレイチェル・アリア・メイ・ティペットですわ。
…よろしくお願い致しますわ」
二人とも、後半は棒読みだった。
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