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親馬鹿‥‥‥ごほごほ、ジェレミードの反対にあい、レイラは助けに行けなかったものの、
シーナたちにもやめた方がいいと言ったものの、二人は助けに行くと言ってきかなかった。


「ここが、その洞窟かぁ‥‥‥‥ところでレイチェル、それ、なあに？」
シーナはレイチェルの腰に差された二本の刀を指さした。
「日本刀よ」

そういえば、レイチェルは長い金髪を一つに束ね、刀を差していて、
その姿は東洋の“サムライ”を連想させる。

「持てるの、そんなに重そ——」

シーナの言葉を遮ったのは、レイチェルが大きな刀を振り回したからである。
「馬鹿にしないでもらえる？　これくらい、できるわよ」

「随分ギャップが激しいね。　‥‥‥その刀、どうしたの？」
「刀鍛冶から買ったのよ。　こっちの大きい方が太刀、小さい方が脇差っていうの」
へぇ、と頷いてから、シーナは

「まさか、人攫いを殺したりとかはしないよね‥‥‥？」
恐々問うてみた。

「そんな訳ないでしょう。　阿呆らしい質問しないでよね、時間がもったいない」
足早に洞窟に向かう。
「あ、待ってよ」
シーナは追いかけつつ、

——暗い洞窟の中に、人攫いが住んでいるのかなぁ？
町はずれの廃屋とか、スラム街とか、もっと住みやすい所があると思うけど。

と、どうでもいい事を思っていた。