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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 目指せ! 一流魔法使い☆ ( No.56 )
- 日時: 2012/04/16 21:19
- 名前: 果実 ◆i0yxwOSY66 (ID: T598Bq84)
「ここは、どこ?」
[そこ]で目が覚めた時の、シーナの第一声はそれだった。
きょろきょろと辺りを見回し、隣にレイチェルが寝ている——気絶している、の方が
正しいかもしれなかった——事に気づき、
「レイチェル、起きて」
と彼女を揺さぶる。
「うーん‥‥‥」
ゆっくり瞼を開いた。
「シーナ? ‥‥‥ってここはどこよ?」
「あたしだって分からないよ。
あの男の人の手が光って、それで、気が付いたらここにいたんだよ」
レイチェルは首を傾げる。
「あの人、死神の魔法使いって言ってたから自分の世界を作って私達を閉じ込める、
なんていうのは無理——かといって、瞬間移動も無理、だとすれば」
「一度、魔法で私たちを仮死状態にして、ここに運んだ、ってこと?」
レイチェルの話を、シーナが引き継いだ。
「‥‥‥あの人が、本当に“死神の魔法使い”だとするならば、
そういう事になるかもしれないわ。
——いや、運ばれた手段なんてどうでもいい。
重要なのは、ここがどこか、という事よ」
「さっき、あの人は“チャンスを与える”的な事を言ってたけど‥‥‥」
「チャンス‥‥‥一体、何のチャンスかしら」
しばらく考え込んでから、レイチェルは、はっ、と目を見開く。
——そうよ、どうして気づかなかったのかしら?
「ここは、キャロルさんが監禁された所なのかもしれないわ」
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