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Re: 目指せ! 一流魔法使い☆ ( No.71 )
日時: 2012/05/04 22:49
名前: 果実 ◆i0yxwOSY66 (ID: Nke4dy0y)

それから数十分の時が経った。
鍔迫り合い(片方は剣だが)が続き、レイチェルの疲労は限界に達している。

——どうしよう。このままロボットが動かなくなるまで続けるなんて、無理。

考えている暇なんかないとばかりに、ロボットの剣が彼女の頬を掠めた。
「レイチェルっ!」
シーナの声が聞こえた。大丈夫よ、と返して、剣を弾く。
くるくる、と剣を回転した剣は、
シーナとキャロルのいる位置から少し離れた地面に刺さる。
「うわわっ!?」
キャロルは驚きの声をあげたが、すぐにその剣をとりにいった。
が、華奢な青年の叫び声、それを合図にロボットは大きな瞳をシーナに向ける。

「?」
レイチェルから30mくらい離れた場所にいる、シーナ。
なにかよくわからないけど、
チャンス、とばかりに——これは手合せではないのだから卑怯な手段を使ってもいいかと思い——ロボットの背中を襲おうと、刀を握りしめた。

『発射準備』

ロボットの赤い目が光る。

今、あのロボットは何と言ったか?
“発射”、と言った。さっきは、“侵入者抹殺”と言っていた。

嫌な予感がする。
レイチェルの予感は当たり、ロボットの赤い目から光が放たれ、
一直線にシーナに向かう。

「シーナさん!」
キャロルが彼女の名前を呼ぶ。

あの光に当たったら、間違いなくシーナは傷付くだろう。
——そんなの、絶対にいやだ。
でも、今からシーナの所へ行っても、間に合わないだろう。
——だけど、助けなきゃ。シーナは、わたしの恩人。
わたしに、大切なことを教えてくれた人。
わたしに、“仲間”だと言ってくれた人。


守る。




























































シーナの力になりたい——————ッ!!!








































































「シーナ!」
叫ぶ。

不意に、脚が軽くなったような気がした。