コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 黄金の少女と災厄・古の呪い【オリキャラ募集します!】 ( No.11 )
- 日時: 2012/03/07 19:46
- 名前: 愛河 姫奈 (ID: 064ZHG0B)
- 参照: http://yaplog.jp/8710kuma/
【第一話】〜これが初めての旅ですか?
ふふふ〜ん♪と少女が歌うと花は見事美しく咲き誇り、枯れていたバラは咲き誇り、木は風で靡いている。それはもう、足を一度止めてしまいそうになるくらい。
しかし、彼女はこの能力に気付いていなかった。自分が歌うと必ず木々達が嬉しそうにするなー。と自己解釈をしていつも歌い続けていた。この無防備な姿にたくさんの人が恋に落ちたのであった。
しかし、彼女は"災厄ノ瞳"と"古ノ長髪"の持ち主であった。恋に落ちた人々は少し残念そうに、そして完全に恋に落ちなくてよかったと言う安心感が目に見えた。
だが、一人の少年だけは違った。彼女の傍にいつも普通にいて、無表情でいつも少女の話を聞いていた。しかし、その顔に嫌々っぽさはなくて「しょうがない。」的な親目線の感じであった。
話を聞いている少年は彼女の話を聞きながら、自分の持っている本を読んでいた。そんな彼にお構いなしに少女はひたすら話しまくる。まるで、何かを訴えるかのように。
そんな少女に彼は毎日言う。「俺は逃げたりしない。」と、それは聞いた少女は笑顔になってまた話しだす。しかし、それはさっきよりもスローペースでゆっくりゆっくり語りかけるように話しだす。
そんな少女の頭を少年は撫でてやり、また話を聞きながら本を読み始めていた。本当は、本の内容は覚えていない。彼女の話しか彼はさ一緒から聞いていなかった。
少女はそれに気付かないで、ひたすら話しかける。彼もひたすら聞く。それが彼らの毎日の日課であり、日常でもあったのだ。
しかし、そのひそかな幸せはいとも簡単にすり抜けて言った。
〜黄龍side〜
「黄龍…お前、どういう事だ」
まるで疑問形にもなっていない言葉で質問された。
「え、えっと…えへ…へ?」
適当に笑ったら、彼の目つきが鋭くなった。
「…そうか、そうか。お前は俺に消してほしいんだな」
…恐かったです。正直に言うとものすっごく。あ、笑わないでください。逆に恐いですよ。あ、ちょっと髪の毛引っ張らないで。イタイイタイ!!
「痛い!!痛いってばぁ!!」
「当たり前だ。痛くしているのだからな。」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ー私はその時初めて自覚した。
簡単に人の目を盗んで"家出"なんてするものじゃないんだって…ね。というか、深緑君の目を盗んで家で出来るなんて誰が考えたのだろうか?
…否、己だった。こんな愚かで馬鹿で間抜けでド阿呆で暴走した私を許してくださいっ…痛い!!
「大丈夫だ。痛まないように眠らしてやるからな、ここからは。」
「すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
私は絶叫した。こんなところでくたばってたまるものか。家出して沢山の景色を見てスケッチブックに書き留めるんだ!!
この夢だけは深緑君でもとめさせない!!だって、私にだって歌姫とか舞姫とか放棄して遊びたい!
そう言った瞬間、深緑君にマジで睨まれたのですぐさま土下座した。
ーあぁ、こんな直ぐに災難にあうなんて。
私は付いていないんだ。