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Re: 【アンケ実施】黄金の少女と災厄・古の呪い【オリキャラ募集中】 ( No.116 )
日時: 2012/04/23 10:25
名前: 愛河 姫奈 (ID: ZUrGQhyc)
参照: http://www1.x-feeder.info/kuma/

【第十六話】−輝く太陽を手に取れば



可笑しな群青ちゃんはまぁ、スル—の方向にして紀義へと私達は向かった。

「この道を確か真っ直ぐ行ったら、毒りんごの森を抜けられるぞ!!そしたら紀義に到着だ!!だよな?…群青」

赤荻君が群青に確認を取った。それに群青ちゃんは驚いて少しの間固まってしまった。が、意識を集中させて「そ、そうよッ」とツンデレ気味に言った。
ー群青ちゃんって、赤荻君の事…絶対好きだよね。喧嘩するほど仲がいいってやつかなぁ??
赤荻君はどうなんだろう……。群青ちゃんの事、好きなのかな?好きそうだよね。

ーじゃあ、自分はどうなんだろう?

誰かに"好き"と言う感情を抱いているのだろうか?…"好き"と言う物は…どうすれば分かるのだろう?
それが分からない私にはきっと、一生気付けないのかもしれない…恋、好き、愛してる…。


ー愛してる?


「え……?」

私は、誰かを愛してる。その事だけは胸の中に響いてきた。だけど……誰を愛してるかは分からない。



「黄龍〜置いてくわよ〜?」

「早く行くぞ」

「もうすぐだ!」

「……行きましょう」



ー否、愛してるのは


          "みんな"




「うん!!」











迷うことなんてない。大丈夫。
私はみんなのおかげで進めてる。



「ねぇ、私ね……みんなの事、 
              大好きだよ!!」


「知ってるわよ!!」

「…分かってる」

「当たり前じゃねーか!」

「あたしも、好きです」



愛されて、愛している。
愛されていい。愛していい。
それだけで私は幸せだよ。



「ほら、行くぞ」

差し出された手を

「うん!!」

今は取り合えるから。




ー最高に幸せなんだろうね!







〜紀義〜




「やっと……付いたッ!!」

「あぁ………やっと、だな」

「疲れたわね…」

「最後の最後で迷ったからな;;;」

「…大変でしたね」


やっと着いた紀義。紀義は結構、発達しているな……綺麗な町だな………あれ?赤荻君と群青ちゃんが少し嫌そうな顔してるッ。

「あ、紅薔薇と藍薔薇じゃん!!帰ってきてたんだな!!」

「あ、あぁ」

「そ、そうよ」


………紅薔薇?藍薔薇?


「あー!紅薔薇と藍薔薇が帰って来た—!!」

「もう!主が怒ってますよ?いきなり消えたから…」

「うわぁ、怒られる;;」

「自業自得ですッ!!」

「……ぐすん」


……話についていけない。


「深緑君、群青ちゃん達って、」

「紅薔薇と藍薔薇は偽名だ」

「え?!」

深緑君は目を鋭く細めて静かに言い放った。その言葉に赤荻君と群青ちゃん達は固まる。何故、ばれた?!的な顔をして。

「どうせ、嘘をついてるんだろう」

この言葉にね。


ー嘘、嘘、嘘、嘘、嘘、嘘、嘘、嘘、



「………嘘、ついてたの…?二人は」


私達に?紀義に?


「自分を守るための、自分を進めるための嘘だ。
それは、悪い嘘じゃない。誰しも一度は付かないといけない嘘だ…黄龍、お前には分かりにくいだろうがな」


そう言ってるけど、深緑君の目、

寂しそうだよ…?


「感情を押し殺すのは、簡単じゃないんです」


朱莉ちゃんが小さく言い放った。