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- Re: 【のとのい】黄金の少女と災厄・古の呪い【オリ募】 ( No.135 )
- 日時: 2012/05/16 21:49
- 名前: 愛河 姫奈 (ID: ZUrGQhyc)
【第十九話】ー消える背中を追いかけて
赤荻side
俺は確かに黄龍の言うとおり、寂しかった。どんなに鍛練を強くなったって…"長の孫だから当たり前だろう"と言われ続けた。
その言葉が、どれほど辛いかは相手にはわからないのだろう。俺はその言葉に悲しみ、憎しみ、恨み、嫉妬…いろんな物を覚えた。
でも、群青だけは違ったんだ。俺がいろいろやって見せると「すごいね!あたしもやってみたい!!」と笑って楽しそうにしてくれた。
俺はそんな群青に恋を"していた"。だけど、あの日以来…俺は群青が大嫌いだ。あんな姿…見たくなかった。
真っ赤に広がる血の海。前方で笑っている少女。その手には…ナイフ。ホントは彼女が"当たり前"の事をしたとわかった…だけど俺は…。
「近づくな!化け物!」
「ーッ!!」
ー最低な言葉を言った。
鋭くとがった言葉の棘と硬い石は彼女に突き刺さった。彼女は自分の地と返り血で塗れていた。
あぁ、なんて汚らわしい光景なんだろう。俺は傷ついた群青を置いて言った。あぁ、最低なのは俺なのに。
「お前がそんな最低な奴なんて知らなかったよ!」
どっちが最低だよ。そう言い返してくる。思ったから、俺は酷いことを放ったんだと思う…。
だけど、群青は言い返してこなかった。ただただ、悲しそうな笑顔で…俺を見つめていた。そして「ごめんね」とだけ言った。
そして、彼女は最後に言った「これだけ…貰ってくれる?」と言った。それは、青い宝石ー薔薇の形をしたペンダント。
その時に俺は気付いたんだ。
あぁ、俺こいつを恨んでいる…理由が。
「群青!!」
彼女を恨んだ理由?
それはな…
罪を犯した"母親"と"父親"を殺されてしまった恨みだと思うよ。
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