コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 黄金の少女と災厄・古の呪い【オリキャラ募集します!】 ( No.44 )
- 日時: 2012/03/19 17:25
- 名前: 愛河 姫奈 (ID: ZUrGQhyc)
- 参照: http://yaplog.jp/8710kuma/
【第八話】−真っ黒な天使と真っ白な悪魔
「はじめまして、常磐の王女様…で、あってるよね?」
目の前にいるのは、漆黒な瞳を伏せて笑っている男の人。あった事は無いはずだ。なのに、一発で私を王女と当てて見せた。
今の私の恰好は貴族とは言い難い動きやすさを重視した服装となっている。なのに…なぜだろう?
目の前の男の人はただ、笑っているだけだった。でも…なんでだろう。恐い様な安心できるような…分からない気持ちになった。
「はい…私は常磐の王女の黄龍です。よろしくおねがいします。…ところで、こんなところで何をなさっているのですか?」
「そんな敬語使わなくていいよ^^俺は須黒だよ。こんなところ…って言ったら、君も何をしてたんだい?」
「私?私は…………仲間と紀義に行くために…?!」
いきなり、風を切り裂く音が聞こえた。そして、後ろを振り返ると……。
「深緑君?!」
剣を持って須黒さんを睨みながら威嚇している深緑君の姿があったのであった。
私は「やめてよ!」と焦って深緑君を止めようとしたが、須黒さんが「……の持ち主か」と不敵に笑って腰にかけていた剣を取りだした。
私は止めれる気がしなくて一人で慌てていたら、群青ちゃんと赤荻君が息を切らしながら来た。
「ちょっと…なんかやらかしたの??」
群青ちゃんが私を見て言う。何ですべて私のせいにしようとするのだ。私は特に何もしていない。(つもりだ)
「何にもしてないよ…深緑君が須黒さんと話してたら凄い勢いで飛び込んできたんだよ…」
「そ・れ・だ!!!」
「えぇ?!」
待て。意味が分からないではないか。理由が…須黒さんと喋ってたから?須黒さんと居たから?
…理由になってないような気がするけれど、まぁいいか。きっと、知らない人と居たから怒ってるんだよね。保護者だなぁ。
「深緑君は心配性だなぁ…別に私、変なことしてないのに。」
「お前はいつも変な動きしかしない。」
「失礼なっ!誰かの声が聞こえたから…あっ?!」
声の主の事をすっかり忘れてしまっていた。そのことを大声で言うと、須黒さんは「おや?」と少し驚いた顔をして言った。
「黄龍も"謎の声"が聞こえたのかい?」
ナチュラルに呼び捨てされている。まぁ、年下だからあまり気にしないが…。それに、"謎の声"のほうがきになるし。
「えぇ…うっすらとですけど……。」
本当は、しっかりと"助けて!!"と聞こえていた。だけど……私はそのことを隠していた。何故かはわからないが。
「…そうか………か、なかなか面白い展開になりそうだな。」
面白そうな展開…何がだろう。
須黒さんは微笑んで私に言った。
「じゃあ、この件は君に頼んだよ。
そう言われた瞬間
"た……す、けぇ…てっ!!"
また彼女の声が聞こえて
私は
意味が分からなくなって
頭の中を整理することすら難しかった。