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Re: 黄金の少女と災厄・古の呪い【オリキャラ募集します!】 ( No.48 )
日時: 2012/03/23 13:17
名前: 愛河 姫奈 (ID: ZUrGQhyc)
参照: http://yaplog.jp/8710kuma/

【第九話】−うん。これが厨二病ってやつだよねッ♪



なんで深緑君は機嫌が悪いんだろう?赤荻君や群青ちゃんは気が付いていないみたいだけど…確実に機嫌が悪い。でも、理由が分からない。
群青ちゃんはさっき、あたしが須黒さんと話してたからって言ってたけど…どういう意味なんだろう?
あ、あれかな?嫉妬ってやつ。…嫉妬ってどういう意味だっけ?まぁ、それは置いておこう。

「誰かの叫び声が聞こえたんだよ…誰か分からないけど、あった事があるような気がする。あと、女の子の声なのも確か。」


"助けて…!!あたしはっ………!"


そうだ…この声の主は確かあった事があるじゃないか。でも、何故彼女が此処に?どうして??
最後にあったのは常磐の何処だっただろうか??それさえも覚えていない。小さい頃に少し遊んだだけだからだ。
その子は綺麗な黒髪で赤い瞳で…呪われている私とはまったく似ていない少女だった。
どちらかと言えば"綺麗"系で、服装も大人っぽかった。声も透き通って…誰からも好かれていたのだ。
だけど彼女はあまり人との交流を好んでいなかった。理由は分からないけど…でも、私とは話してくれた。
いつの間にかその子と会う事もなくなって、深緑君ばっかりと遊ぶようになった。


だからかな?あの子はずっとさびしい思いをしてたのかもしれない。私があの子を一人にしたのかもしれない。
だから…今、その子を助けられるとするなら……助けたいと思う。また遊びたいと思う。

「こっちからかな…?何でこんなに迷うようになってるんだろう……。」

まるで、誰かが迷わせるために作ったような…そう思った時、

「黄龍!この森、何者かの手によって作られたんだ!!自然の手で出来た森じゃない!その声の主を閉じ込めるために造られた森なのかもしれないぞ!!!」

「えっ?!」

衝撃的な事実だった。


「誰がこんなこと…」

「大凡の見当はつくが…お前は信じないだろう。まぁ、いい。この森からそいつを救うためはッ、赤荻、群青?!」

深緑君が声を荒げたので驚いて後ろを見た。そしたら、赤荻と群青がっ…!!


「きゃあああああああああ?!」

「なんだ、これっ?!」

魔獣…。そう言える獣が赤荻君と群青ちゃんを囲んでいた。それも、一匹とかじゃなくて数十匹。
二人は身動きができなくなってしまってる。これが…魔獣?目が三つあって、口が裂けていて…一言感想を言えば"恐い"だった。

「どうしようっ…こんな多い相手じゃあ、倒すのに日が暮れちゃう…きゃあ!!」

そう言ってる間に、獣は私の方に近づいて…攻撃してきたッ……と、思ったが何も起こらなかった。
そう、私に攻撃する前に倒れたのだ。深緑君が切り裂いたでも、赤荻君が貫いたでも、群青ちゃんが打ち抜いたでもない。

私が目を見開いたら、倒れたのだ。



「なんで…………?」

深緑君も訳が分からない顔をした。獣は次々に私に襲いかかってくるけれど、全て倒されていく。

この、瞳のおかげで。


その時だった。

「助けてッ!!」

初めて"本当の声"で少女の声が響いた。心の中じゃなくて、耳から入ってくる声。
それは、やっぱり聞いたことのある声で…でもあんまり覚えのない声で……。

「誰だったっけ………??」

顔は思い出せる。でも、名前はあやふやで……………。











































分かってた


私の記憶は年々、薄まっていることを


それは

"あの子"の記憶だってことを

私は気付かない

捕らわれてる少女とは別に

私はもう一人の少女を忘れていることに

私は気付くはずがなかった