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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 君がはじめて《1000突破!皆さんのおかげ。゜(゜´Д`゜) ( No.226 )
- 日時: 2012/06/16 20:37
- 名前: 珠紀 (ID: P0kgWRHd)
午後…8時…。
遥希くんはまだ来ていない…。
じゃりっと後ろから靴の音が聞こえた。
私は、パッと後ろを振り返った。
「遥希くっっ…」
だけど…そこにいたのは、遥希くんではなく息を切らした波瑠だった…。
「…っっ」
私の顔を見ると、波留の顔が苦しそうに歪んだ。
「…ここにきたのが…俺でそんなにショック…?」
波留はそんなことを言う…。
「さっき…俺が来たとき…まこは嬉しそうに振り向いたけど…俺って分かった瞬間…悲しそうな顔…しただろ?」
「…」
否定はできない…。
そうかも…しれないから…。
「帰るぞ…。」
波留はガッと強く私の腕を掴み、ぐいっと引っ張った。
「いっっ…やだ!!」
私は、波留の腕を振り払った。
「遥希くんと待ち合わせしてるの…」
「その本人はきてねーじゃねーか!!」
波留は大きな声を出した。
「!?来るよ!!…来る…」
「…っっ!!」
波留は私を勢いよく抱きしめた。
「な…んで…っっあいつなんだよ!!こんなに好きなのに!!俺ならまこにこんな思いさせないのに!!」
「波留…!!離してっっ」
「嫌だ!!…なんでっっ…」
「…波留…??」
波留は泣いていた…。
「どうして…っっ」
分かって…なかった…波留の気持ち…。
私が遥希くんのことで苦しいんでいるように、波留も私で傷ついていたんだ…。
「波留…。」
私は波留の背中に手をまわした。
波留は少し身体を震わせたが、ぎゅっと抱きしめる力を強くした…。
波留…ごめんね…。
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