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Re: 狛犬 ( No.2 )
日時: 2012/03/24 23:55
名前: アルミナ ◆SaU.uAEqac (ID: wxv5y7Fd)

ー2ー

「少女と俺」


部活が長引き、辺りはすっかり真っ暗になってしまった。
『説明しなきゃいけないことがあるから、学校終わったらここ来てねーっ!!』
ふと声が蘇った。
こんな時間になってしまったが彼女はまだ待っているのだろうか?
とりあえず俺はあの神社に行ってみた。
すると、暗くなった境内にポツンと巫女の少女が立っていた。
「悪いな遅くなって、部活が長引いちゃってな。」
彼女は不満そうな表情は見せず、こちらに向かって来た。
「早速話したいことがあるんだけど、まずは貴方の身体のことから。」
思春期の男子ならきっと噴き出すだろう。
少女は躊躇いもなくその言葉を発した。
そして少女は話を進める。
「一回狛犬に潰されてそれを治したからしばらくは体調が不安定に、なるかもしれないから体調には気を配って欲しいの。それで、何か体調に異変があったら私に言ってね。」
やはり俺は死んだのか。
というより潰されてそれを治したというのは、一体どういうことなのだろうか。
「次に、ちょっとした身体能力のことなんだけど、身体を治す時にちょっと変な能力を身につけたかもしれないんだけど、あまり気にしないでね。特に害は無いから。」
能力とは一体なんなのだろうか。
「ここまでで何か質問はあるかな?」
沢山疑問があり過ぎるのだが。
「まずお前は誰だ?」
「名前を聞くなら自分が名乗るのが普通でしょう。…私は犬神安曇。」
態度に色々不満があるが俺も名乗っておいた。
「俺は五月雨雄人」
「他に質問は?」
名前を聞き返したくせに結構流したな。
「どうやって俺の身体を治した?」
「それは言えない」
あっさりと断られた。
「教えてくれたっていいじゃねぇか、俺を治したんだからさ。」
「言えないですぅ」
何故かわい子ぶったし。
「他に質問は無いの?」
強引に流された。
「じゃあ…、能力ってなんだ?」
「必ず身につくってことでもないから今は気にしないで。」