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- Re: 【ksキャラ絵】いろはにほへと☆わーるど【うp!】 ( No.124 )
- 日時: 2012/04/22 20:22
- 名前: かがみ ◆CijpBuWabs (ID: JkjZHF0x)
四話 〜王女様?〜
次の日----
あたし達は、再び王女様に会いに行くことにした。
「王女様、失礼します。昨日のことを話に来ました」
「・・・・・・ユート=リズカルですか? 良かろう、入れ」
「失礼します、サジュチネ王女」
やはり昨日と同じざまだった。ふと天井を見上げると、元は豪華だったっぽいシャンデリアのガラスの破片が、床に散らばっている。
危ないな〜。
「そこのものは、何を見ているの?」
「・・・・・・藤崎さん」
急に自分の名前を呼ばれて、あたしは我に返った。
「は、はいぃ!?」
「・・・・・・何を見ていたの?」
や、ヤバ! 怒られる?
「・・・・・・ああ、シャンデリアか。あんまり気にしないで」
・・・・・・ほっ
あたしは思わず、肩をなでおろした。
でも『気にしないで』ったって・・・・・・。
「・・・・・・さて、昨日の続きか。ユート、話して」
「はい」
ユート? 王女様が人に、しかも初対面の人に呼び捨てなんて、以外・・・・・・。
「いろは、右沢とサジュチネは、幼馴染だったんだ」
肩に乗っていたクッキーが、あたしにだけに聞こえる、小さな声で耳打ちした。
「そうなんだ・・・・・・」
クッキーって、なんでも知ってるよね。
「・・・・・・ここは、僕の故郷なのは王女様もおわかりだと存じますが、やはり自分の居場所を荒らされるのはやっぱり嫌で・・・・・・。それで、街の住人がこうなってしまった理由をしりたいんです」
・・・・・・いくら右沢君でも、人間っぽい感情は持ってるんだね。
それに、あたし、昨日宿屋のベッドで、右沢君がすすり泣きしてたのを見たよ・・・・・・。
「う〜ん、理由か。話すと長くなるけど・・・・・・」
「特に不都合ではないです。だよね、藤崎さん、クッキー」
「「うん」」
王女様の話によると、こうなってしまった原因は、魔物により、ある場所の時間がくるってしまったという、とんでもないことだった。
「・・・・・・時が止められたって、どういうことですか?」
あたしは勇気を出して、王女様に聞いてみた。
「“ある場所”というのは、この街の東にある“レードヴィス街”というう小さな街なのだけど、そのレードヴィス街の“ウィアンセ森”という小さな森。その奥にある“クリスタルステッキ”が、ある魔物による、盗まれてしまった・・・・・・ここまでは分かるか?」
王女様は、ここまで一気に話し終えると、あたしにこう聞いた。
「はい、一応・・・・・・」
「一応、か」
その、クリスタルステッキとかいう、ださい名前の物がよく分かんないんだけど・・・・・・。
「いろは、クリスタルスッテキとは、この世界の秘宝の一つのことだ」
クッキーが、あたしの気持ちを察したように、また小さな声で言った。
「はい、分かりました。ありがとうございます」
クッキー、ありがと(たまには役にたつじゃん)。
「・・・・・・ユート達は、そのフィアンセ森に向かった方が良い。だけど、ユート達だけか、う〜ん、心配だな・・・・・・」
王女様が、腕を組んで難しそうに言った。
それって、あたし達を信用してないってことだよねorz
「よし、決めた! あたしも一緒に行く!」
「は、はぁ!? しょ、正気ですか? 王女様・・・・・・」
「ユート、その『王女様』って呼ぶの、やめて。昔みたいに、サジュって呼んでよ・・・・・・」
「は、はい。サジュ」
「「・・・・・・・・・・・・」」
あたしとクッキーは、しばらくの間絶句した。