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Re: 【ksキャラ絵】いろはにほへと☆わーるど【うp!】 ( No.127 )
日時: 2012/04/23 20:41
名前: かがみ ◆CijpBuWabs (ID: JkjZHF0x)

五話 〜いよいよ出発〜

「決めた! あたしも行く!」

 突然王女様が言ったこの言葉。一瞬(ほんの一瞬)意味が分からなかった。
 そして、あたしがびっくりしたのは、さっき王女様が言った言葉の意味もあるけど、やっぱり右沢君が、王女様の事『サジュ』って言ったのもある。

「サジュ、それだけは・・・・・・それだけは、やめてください!」
「え〜? どうして? あんた達だけじゃ、心配なんだもん」

 ありゃりゃ・・・・・・

「だって、王女様がいなくなったら、他の国民や、貴族達が困りますよ!?」

 右沢君が、あせって言った。
 おでこから、汗が流れている。

(何も、こんなにあせることないのに・・・・・・)

「だ、だから、それもあるけど・・・・・・・っ、僕は、王女様の命が心配なんです!」

 は? 命?

「クッキー、この事件って、そんなに危ないものなの?」

 あたしは、隣であっけにとられているクッキーに、聞いてみた。

「・・・・・・命の保証はできないね。特に王族は」
「そんなっ」

 ・・・・・・サジュさんの幼馴染の、右沢君が、こんなに熱くなる理由が分かった、気がした。
 そりゃ、幼馴染が死んじゃったら嫌だもん・・・・・・。

「大丈夫、ユート。あたしは強い女の子だよ? それに、国民達を守りたいし」
「・・・・・・何が起こっても、僕は知りませんよ」
「は〜い!」

 すると、サジュさんは、右沢君の手をそっと握った。

『冒険へ、れっつごー!!』

 あれ、なんか二人だけの世界へ入っちゃってる・・・・・・?

ふと、横にいた右沢君の、小さな声が聞こえた。

「・・・・・・僕が、絶対に守りぬいて見せる」

 なんでこんな重たい空気になっちゃうんだよ;;
 あたしに、すっごくプレッシャーがかかる。だけど、それはクッキーや右沢君も同じ。
 特に、右沢君は。

「それでは、隣町のレードヴィス街に向かうよ〜!」

 サジュさんが、腕を振り上げて言った。
 最初にここにきた時より、性格も、口調も、逆転しちゃってる・・・・・・。

「ごめんね、藤崎さん、クッキー。こんな王女様が・・・・・・」

 右沢君が、あたしの方を振り向き、苦笑いでこういった。

「ユート、なんか言った!?」
「いえ、今行きますっ!」

 そして、さっさと走ってサジュさんの方へ行った。
 ちくしょう、なんかカップルみたいで羨ましいぜ・・・・・・