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- Re: 【ksキャラ絵】いろはにほへと☆わーるど【うp!】 ( No.136 )
- 日時: 2012/04/28 12:19
- 名前: かがみ ◆CijpBuWabs (ID: JkjZHF0x)
八話 〜謎の洞窟vsあたし達〜
「じゃ、あの洞窟の中でクリスタルステッキを探そう」
右沢君が、静かに言った。
「は〜い!」
あたしが言う。さっさと、この冒険終わらしちゃお!!
洞窟の中--------
水滴が、ピチャピチャと落ちる音がする。ついでに、すっごく暗くて、魔法を使わないと前が全く見えなくて、気持ち悪い。
バサバサっ
「キャ!」
サジュさんがびっくりして、甲高い声をあげる。あたしも何事か、あたりを見回す。
・・・・・・暗闇の中で、何かの目が黄色に光っている・・・・・・?
「く、クッキー・・・・・・。あれ、コウモリ?」
「分からない・・・・・・」
た、頼りないこと言わないでよ! あたしは初めて、洞窟がどんなに恐ろしいか、分かった。早く出よ!!
「もしかしたら、魔物かも・・・・・・」
あたしは肩に乗っていたクッキーの声を無視して、どんどん突き進んでいった。足元の小さい虫なんて、無視無視!
「いろは、そこは、危ないよ!」
急に、サジュさんの声がした。
そんなこと言われたって、足元が見えない・・・・・・!!
ガク!
いきなり、地面が消えたような気がした。遊園地のジェットコースターよりも、はるかに浮遊感が強い。
「うぎゃあ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
あたしは思わず、洞窟の外にまで聞こえそうな、大きな悲鳴を言った。
しばらくこの状態が続いた後・・・・・・。
「げふっ」
地面の柔らかい感触がした。いてて、尻もち着いた・・・・・・。
目を開けると、目の前には・・・・・・
「うわぁ・・・・・・」
目の前には、光るキノコがたくさんと、真ん中にキラキラ光る棒状のクリスタルステッキが、あたし達を待っていたかのように、置いてあった。
「・・・・・・くりすたる、すてっき?」
その時、右沢君とサジュが、ストッと、上から落ちてきた。
「クリスタルステッキ! やっと、見つけたよ!」
サジュさんが、大きな歓声をあげる。
「これが、いろはにほへとわーるどの秘宝・・・・・・!」
右沢君も、我を忘れたようにつぶやく。眼鏡がきらっと光った。
「やったね皆! さあ、早くリリジアス王国に持ち帰ろう! これを使えば、皆のやる気が戻るはずだよ!」
後半の話の内容は、すべてクッキーからの受け売りです。
「うん・・・・・・」
あたしの対応とは裏腹に、サジュさんは、ちょっぴり悲しそうな声をした。やっぱり、まだ眠いのかな・・・・・・?
「ねえ皆、あたし、言うのを忘れてたんだけど・・・・・・」
「サジュ・・・・・・?」
「あたし、死ななきゃいけないかも」
え・・・・・・?
今、サジュさん、なんて言った?
『死ななきゃいけない』と、聞こえた・・・・・・。
「ど、どうしてそんな洒落にならないこと言うんだよ!」
びく!
あたしは一瞬、誰がこの言葉を言ったのか分からなかったけど、振り向いたら、すぐに感づいた。
右沢君の目から、ポロポロと涙が落ちる。
「どうして・・・・・・?」
あたしは、静かにサジュさんに聞いた。