コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【お客様】いろはにほへと☆わーるど【募集中です!】 ( No.95 )
- 日時: 2012/04/05 15:27
- 名前: かがみ ◆CijpBuWabs (ID: JkjZHF0x)
- 参照: ダッフィー可愛いwwwww
五話 〜キツネの妖怪!大ピンチ〜
「だ、誰かいるんですか・・・?」
私はおそるおそる言ってみた。だが、何の反応もない。
「な〜んだ。やっぱり獣かなんかだったんだ・・・。リンちゃん?」
あたしがリンちゃんの方を見ると、リンちゃんはあたしの後ろを指差しながら、がたがた震えていた。
あたしは思わずもう一度、後ろを振り返った。そこには・・・。
「き、キツネ〜〜!?」
いや、違う。キツネ・・・は正解ではあるけれど、人間の顔だ。
あたし達のような人間の見た目の女の子・・・だけど、頭にキツネの耳とふさふさした尻尾が付いていた。
「あ、あにゃたば・・・?」
「あなたは?」と言うつもりだったのに、言葉が震えて上手く言えなかった。
「ん?あ、人間がいる!」
金髪ロングヘアーだけどキツネっぽい女の子がにこっとして言った。
「しゃ、しゃしゃしゃ喋ったー!」
どどどうしよう・・・。みんなを呼んできた方が良いかな・・・。
「そりゃー喋るよ。ボクはキツネの妖怪のCOCO!よろしくね!キミ達は?」
明るく自己紹介をされてしまった。こういう場合は、やっぱり・・・。
「逃げるよ!リンちゃん!」
「ふぁああぃ!?」
あたしはリンちゃんの腕を引っ張って、なんとか走り出した。
遠くでCOCOちゃんの声がする。
「キミ達・・・。あ、そこはダメっ!」
は?
あ、なんか地面が柔らかいような・・・・・・。
てダメじゃん!あ〜れ〜・・・--------------------
どれだけの時間が経っただろう。
女の子ちゃんの声がした。
「お〜〜い。キミ!さっきはごめんね?起きてーーー!」
パチっ!
あたしはなぜか仰向けになって倒れていた。木に囲まれて見える夜空は、真っ暗で無数の星が出ている。まだ夜みたいだ。
「あ、気がついた!」
この明るい声、キツネの耳としっぽと言えば・・・。
「こ、COCOちゃん!あれ?あたし・・・落とし穴か何かに・・・。」
「良かった〜気がついて。あの落とし穴を仕掛けたのはボクだよ。ちょっとイタズラをしようと思って・・・ごめんね。」
さっきの明るい態度とは裏腹に、COCOちゃんはしゅんとした様子で言った。
「良いよ。だいたい、あたしが悪くて・・・あ、そうだ!リンちゃんは大丈夫!?」
見渡すところにはどこにもいない。
「あの子は・・・見つからなかったんだ・・・。」
COCOちゃんが、さっきよりももっとがっかりして言った。
「え・・・・・・リンちゃん、が・・・・・・?」
ビックリしたあまり、変なところで言葉が切れてしまった。
「多分、まだ土の中に・・・ってキミ!土なんか掘って何やってんの!?」
「土の中にいるんでしょ!それなら急がなきゃ大変じゃない!」
こんなとこで死ぬなんて、ゼッタイにダメ!
「・・・・・・ごめんね。ボクも、手伝うよ。」
COCOちゃん・・・。
「ありがとう。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
数分間の間、あたし達は黙々と土を掘っていた。
「あ、いたー!」
突然、COCOちゃんが大きな声をあげた。
「いた?」
「うん!ほらほら!キミ、起きて!」
COCOちゃんが必死で起こそうとしている。
「う〜〜ん・・・・・・。」
「やったぁ!起きたよ〜♪」
気絶してはいるが、元気みたいだった。
「あ、あれ?先輩・・・COCOさん。二人でなにしてるんですか?」
リンちゃんが寝ぼけて半目になりながら、こんなことを言った。
「まったくもう!心配したじゃん!リンちゃ〜〜ん!!」
「はぁ・・・。」
何が何だか分からなさそうだけど、本当に良かった〜!
「ふふ。皆、ドロドロだね!キミ達は、どうして夜の森を散歩してたの?さっきみたいなことが起こったら、大変だよ?」
ほっとした顔で鼻の上に土を付けながら、COCOちゃんが言った。
「そういう訳じゃないんだけど・・・ちょっと、ね。」
あたしは、リンちゃんの方を見た。
「そうですよ!少し訳があって・・・☆」
「???気になるよーー!」
この時は、なんだかリンちゃんと心が通じたような気がして、嬉しかった。
長くてすいません!描写は多くなった・・・と思います。