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番外編☆もしも伊歩ちゃんが男好きだったら

その日、瀬菜は、伊歩をみつけた時、ぴくっとした。

「え...？伊歩が、男の子と、歩いてる...。」

そう。伊歩が、男子と、笑いながら歩いているのである。
楽しそうに歩く伊歩。

「どうして...？」

しばらく考えたうち、ある結論に落ち着いた。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿きっと、ただの日直かしているのだろう。


そう考えると、瀬菜は、なるほど、と納得した。



「瀬菜ちゃん♪」

「ん？」

振り返ると、日向がいた。

「どうしたの？ぼーっとして...。あ、もしかして、恋煩いっすか？」

ボスッ

瀬菜は日向を思いっきり殴った。

特にこの発言自体にイラッと来たわけではなかったが、調子が、でないのである。

「そ、そんなに怒らなくっても良いのにぃ...。」

日向が、ずるずるとずり落ちる。


「あ、ごめ...！」

「え？せ、瀬菜ちゃんが、謝った？」

「あ！！」


調子が狂って、あたふたとしていると、伊歩と目が合った。


（伊歩！）

ところが、伊歩は、何事も無いように、通り過ぎていった。



「な、なんなの...？」


ずる、ずるずるずる...。














ジリリリリリリリ！！！



ハッ


「今の、夢、かな...。」

瀬菜は、すこし困惑した表情で、つぶやいた。