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５章　明るい青空


「会長さん！！携帯なってるよ！」

「え？...ありがとうですわ。今行きますわよ〜♪」


携帯の表示を麗奈はみた。

メール。

相手は、お父様。


用件は...”とりあえず龍という少年をつれてきなさい、許可をすることも考える。”


「お父様が...！！」

麗奈は、目を輝かせた。

「お父様が、折れましたわ〜〜〜！！」

それは、あれから、数日後のことだった。


「ん...？麗奈、どうした？」

龍が、欠伸をしながら、自室から出た。

「ふわぁぁぁ、眠い......。」


「ふふっ！龍、決まりましたわよ〜！！」

「え？」

眠気覚ましの飴を口に放り込むと、龍は、顔をしかめた。


麗奈は、そんな龍に、携帯を見せつける。

「ふーん、なるほど、でも、決まっていないじゃん。」

そういうと、麗奈は、当たり前のように言った。


「龍なら、確実に、好かれますわ！！」


「へぇ？なんでそんなことが分かるんだよ？？」


にやにやしながら詰め寄る龍に麗奈は一瞬ひるむが、すぐに復帰し、言った。


「龍は、好かれる！！わたくしが保証しますわ！！」



龍は、「まったく、」といいつつも、身の準備を整える。




「んじゃ、準備すっぞ〜。」


「ええ、分かってますわ！！」


麗奈は、ニコッと無邪気な笑みを浮かべると、龍に話しかけた。



「わたくし、子沢山がいいですわ。」

「五月蝿い。」




「うぅ...」

「............ん、まぁ、いんじゃね？」


真っ青な空の下、明るい表情の恋人達が、道を歩いていた。