コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 美少女、みつけました。 2500突破オメデトウ。 ( No.249 )
- 日時: 2013/11/02 21:04
- 名前: 乙川暮愛 (ID: 1sGb2NBG)
「...だ、大丈夫ですか?珠洲さん!なんかすごく具合悪そうですけど!?」
腫れた目を隠すように俯きながら、心配そうに話しかけてくる日向を避ける。
「...なっ、なんでもないわよっ!?」
「嘘でしょ!いつもはあんなにハキハキしていて凛々しいのに、今日はこんなに弱ってて...保健室へ.......」
「いいでしょっ!?日向にはカンケーないっ!!」
わたしは、精一杯強がって、キッと睨みつける。
「......ご、ごめん.......。」
そういって引き下がった日向にいつも通りを心がけながら、スッと通り過ぎ.........。
「珠洲さ.......珠洲ッ!」
「.......なによ」
呼び止められ、不機嫌そうに振り返ると、日向がまっすぐこちらを向いて、真剣な表情で言う。
「.......なにがあったのか、俺には分からないけど......俺に出来る事は喜んでお手伝いしますから!一人で抱え込んだりしないで下さいよっ!!」
「..........ッ」
思わず赤面してしまう。
「日向に手伝ってもらう事なんてないわよッ!!」
そういうと、脇目も振らずに立ち去った。
なによ、アイツ。
なにも出来ないくせに。
わたしには興味なくって、もうとっくに両思いの相手がいるくせに。
日向の、くせに。
「......なんで、無駄に格好いいのよッ...........。」
もしも言ったら、責任とってくれたの?そんなの無理でしょ?
だったら...そんなこと言わないでよ.......ッ。
「.......日向の、馬鹿。」
でも、やっぱわたしの負けだ。
わたしは、日向が好き。
けど、今ので分かった。
日向の清々しい程の優しさで、全て吹っ切れた。
「日向の、バカァァァァァッッッッ」
『!?』
思いっきり叫んでみる。
なんか周りの人が一気に振り返って来たけど、気にしない。
「......失恋、しちゃった。」
小さな小さな、初恋が、今日終わった。