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番外編　もしも日向がイケメンだったら



...遅い。

瀬菜ちゃんとのデートの待ち合わせの最中、あまりの暑さで、死にそうになる。


......おかしいな。
時間を見ようと、携帯をとりだ...

ん？
ない。...ま、いっか。

「どうしたの？」

「アァ、部長さん。」

声をかけてきたのは、新聞部部長の弥柳珠洲。この子もルックスはいいほうである。
...いつも、スキャンダルを追っかけているので、あまり人気はないが。


「いや、瀬菜ちゃんと待ち合わせしているんだけど、２時間も来てくれなくて...」

「それは...あ、じゃあ、いくわね。」

にやりと笑うと、いなくなってしまった。



「ん...遅いなぁ。」

「ねぇ。」

ん？声をかけられた方を見てみると、他校の女子だった。

「一緒に遊ばない？」

ぎゃ、逆ナン？

は、初めてだ！！でも...

「ごめん、それはちょっと...」

「えぇ！初めてこんなにイケメンみたのにぃ！！おねが〜い♪」

くっついてくる少女を突き放すと、心の中では、（ごめん...）と謝りつつ、家に帰る事にした。



☆★☆★

（珠洲目線）

今日、噂の日向という少年にあった。
以外とイケメンなのね...と関心しつつ、用件を聞いた。


「いや、瀬菜ちゃんと待ち合わせしているんだけど、２時間も来てくれなくて...」

その時、私の瞳は、キュピーンと光る。

（これは、スキャンダルの予感！！）

そう思うと、物陰に隠れ、日向を観察していた。

すると、一人の少女がやってくる。何を話しているかは分からないが、親しそうにみえる。

その時、

ギュッ

少女が抱きついたのだ。

「これは良いネタ♪」

夜中に徹夜をして新聞制作に取り組んだ。

☆★☆★
（日向目線）

朝、学校にくると、変なかんじだった。
クラスの仲間が、みんな、俺を指差しひそひそとしゃべっている。

そして、瀬菜ちゃんは...


ボス！

あったとたん、殴られた。

「浮気したで...あれ？日向...じゃない。」

「え？」

「顔...なんか、いつもより、イケメン...。」

「うそ！！」


鏡をみる。

なんかかっこいい。


ショックで倒れる。

ボス。








「日向...２時間も待ってたの？」

「え？」

「クラスのメンバーがそういってたから来たけど...。携帯に書いたじゃん。今日行けないって。」


「今までの、夢...だったのか。」

ほっとしたよーな。残念なよーな。

「ところで、浮気したってホント？」

瀬菜ちゃんが、腕をぼきぼきと鳴らしながら、待ち構えていた。