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Re: ☆CLOVER☆ ( No.14 )
日時: 2012/05/07 17:17
名前: かがみ ◆CijpBuWabs (ID: JkjZHF0x)

○o。. 十話 遠足に行くよー! .。o○

 朝のHRの時間に、校長先生がわざわざ来て、大切な話があると言った。
 校長先生は、軽く咳払いをしてから、

「えー、明日、この春初めての遠足があります。しおりを配りますので、見ておいてください。ちなみに、寮からの持ち物はいりません」

 あ、明日ー!?
 急すぎるよ!

 配られてきたしおりの表紙を見ると、行先は『フェアリー草原』と書いてある。
 聞いたことないなあ・・・・・・。
 まあ、あたりまえか。

「詳しいことはすべて書いてあります。それよりも、先生から重大な発表があります。良く聞いていてくださいね」

 重大な発表ってなんだろう・・・・・・。

「遠足には四人班で行きます。その班は、この間アップルパイを作った班にしてください。重大な発表というのは・・・・・・」

 そう言って、すうっと息を吸い込んだ。

「フェアリー草原の奥にある、『フェアリーの森』には、絶対に入らないでください。その森には、恐ろしい怪物がいて、見つかると食べられてしまうと言う噂があります」

 ひえー!
 どうして名前から可愛いその森に、そんな怪物が棲んでるんだろう・・・・・・。

「校長先生からの話は終わりです。この遠足の目標は、フェアリー草原にいるたくさんの妖精とふれあうことですので、頑張ってくださいね!」

 次の日。
 あたしはミリアちゃんといつもより少し早く起きて、集合場所に着いた。
 既に、たくさんの人があつまっている。

「はぐれないでね、もっふー!」

 あたしは腕の中にいる、もっふーに声をかけた。

「きゅー!」

 見た目はほとんど子犬と変わらないけど、あたしの大切な友達-------親友だもん!

 フェアリーを連れていくのおっけーって言われたら、絶対に一緒にいくもんね!

「もっふーちゃんとリリーって、本当に仲が良いわよね!」

 隣でそんなあたし達の会話を大人しく聞いていたミリアちゃんが、もっふーににこりと笑ってこう言った。

「うん! 可愛いんだもん!」

 あたしもミリアちゃんに精いっぱいの笑顔で言った。

「あれ? リリー、そんなペンダント、付けてたっけ?」

 ミリアちゃんは、不思議そうな顔であたしの左胸を指差した。

「これ? この間、お母さんがくれたんだ! 綺麗でしょ!」

 あたしは青いペンダントをちらっと見る。
 お母さんは、『これがリリーを守ってくれる』とか言ってたけど、こうしてみると、普通のペンダントだもんね!

「ミリア、これがどうかした?」
「ん? 別に・・・・・・何かの本で、見たことがある気がして」

 え・・・・・・?
 それは気のせいじゃないかな、と言おうとした時、

「フェアリー魔法学校の皆さん、ここに集まってくださ〜い!」

 家庭科のファザー先生の、おっとりした高い声が聞こえた。

「リリー、行くよっ!」
「うん!」

 あたしはミリアちゃんに腕を引っ張られるようにして、ファザー先生のところに向かった。