コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ☆CLOVER☆ ( No.41 )
- 日時: 2012/05/19 23:15
- 名前: かがみ ◆CijpBuWabs (ID: JkjZHF0x)
○o。. 十七話 フェアリー学? .。o○
「・・・・・・と、いうことで」
談話室に、校長の呼び出しということで集まったあたし達。
今は、かたいゆかの上に座らされてます。
「明日から、新科目の『フェアリー学』が始まります。授業を受けるのは、フェアリーを持っている生徒だけ。皆さん、楽しんでくださいね!!」
ふ〜ん・・・・・・。
名前とかはちょっと単刀直入だけど、面白そうかも。
新しい科目、か。
「ねーねー、明日のフェアリー学、楽しみだね!」
あたし達(あたし、ミリアちゃん、シフォンちゃん、リンネちゃん、エリザちゃん、サイラちゃん)は、横に並びながら、ペチャクチャとこう喋っていた。
「だけど、ククルが怖がられないか心配・・・・・・」
ネガティブな反応をするのは、サイラちゃん。
「大丈夫だって! この前、あたしが皆に広めて回ったでしょ?」
あたしは、心配そうに口を閉じているサイラちゃんに、明るく励ました。
「そうだね・・・・・・。ありがと。自分、少しネガティブで」
それは分かってます、とここにいる誰しもが、こう思っただろう。
「あ、そうそう! 皆から聞いた話ではね、フェアリー学って、フェアリー同士、心を通わせたりすることが多いらしい。これ、意外と難しいんだって!」
エリザちゃんは、口元に指をあてて、思い出したように言った。
「ふ〜ん・・・・・・。コミュニケーションみたいなもんなんだね」
「いやいや。そんなのより、もっと難しいでしょ? 多分」
シフォンちゃんが納得したように言うと、リンネちゃんは、上の方を見ながらこういう。
「だね〜。しかも、リンネのフェアリーって、ちょっと気難しいもんね。飼い主に似て」
ミリアちゃんは、鮮やかに毒を吐いた。
「はぁ!? それ、どういう意味よ!?」
「なんでもないってば! もう、リンネったら、こっども〜!」
ミリアちゃんは少し下を出して、憎めないような表情で言った。
そんな感じで、次の日。
ワクワクな、フェアリー学が始まりました。
「皆さん、自分のフェアリーは好きですね?」
人のよさそうな顔で、フェアリー学の担任、フエルア先生はこう言った。
名前まで、なんかフェアリーっぽい。
すると、「はーい!」と周りから黄色い声が上がった。
「では、今日はそのフェアリーと、隣の席のフェアリーを仲良くさせる課題を出します。制限時間は今から十分間。では、初めっ!」
隣の席・・・・・・は、もちろん、ミリアちゃん。
ミリアちゃんのフェアリーは、真っ黒くて細長い耳に、純白の長めの毛をした、ダルメシアンっぽい子。
黄色の首輪に、小さく『アルト』と書いてあった。
「この子、アルトっていうんだって! もっふー、仲良くしてね」
あたしは、手元で丸くなっているもっふーのおなかに、手をポン、と置いた。
「きゅ?」
もっふーは、眠たそうな顔をして、震えた声をあげる。
・・・・・・怖がってるのかな。
そう思ってるうちに、プルプルと小さな振動が伝わってくるのが感じられた。
「もー、もっふーったら! 怖くないってば!」
「あはは、もっふー君、かっわいー! アルト、あいさつだよ!」
アルトは、尻尾を激しく振って、もっふーの頭に鼻を近づけた。
すると、アルトはペロペロともっふーの頭を舐める。
「どーしたの? アルトー!」
「あ・・・・・・」
あたしは、ふと今朝のことを思い出した。
確か、キノコが入った朝ごはんのスープを、もっふーの頭に、少しだけこぼしちゃったんだっけ。
あのあと、必死で洗ったつもりだったんだけどな・・・・・・。
恐るべし、アルト!?