コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ☆CLOVER☆ ( No.44 )
- 日時: 2012/05/23 19:48
- 名前: かがみ ◆CijpBuWabs (ID: JkjZHF0x)
○o。. 十八話 呪いのペンダント? .。o○
リーンゴーン・・・・・・。
おなじみ、フェアリー学園に、心地よいチャイムが響き渡る。
それにしても、今日はなんだか寮の外が騒がしいなあ・・・・・・。
その時、チュンチュンと鳥の声がしたと思ったら、ササーッと、ミリアちゃんが入ってきた。
「リリー。凄いよ! 外に出てみて!」
ハキハキした様子で、ミリアちゃんは言う。
朝から、すっごく元気だね。
「う〜ん・・・・・・。何かあったの?」
そのミリアちゃんの調子とは真逆に、あたしは寝ぼけなまこで言う。
あ、今、目に髪がかかった。
「とにかく! こっち、来て!」
「は?」
ちょちょちょちょちょー!
まだ、朝の用意もしてないんだけど・・・・・・。
反論する間もなしに、ミリアちゃんはぐいっとあたしの手を引っ張りながら、寮を出て行った。
しばらくすると、ガヤガヤとたくさんの人の声がする。
あたしは、目を開けた。
うわ。職員室前の掲示板にたくさんの人が集まってる・・・・・・。
「シフォーン! リンネー! リリー、連れてきたよ!」
ミリアちゃんは、人ごみの中に向かって高い声を出す。
間もなく、リンネちゃんとシフォンちゃんがタタッとこっちにきて走ってきた。
「やっと来たあ!」
「ねえ、皆。何かあったの?」
あたしは皆に向かってこう言った。
「うん、掲示板を見てみて・・・・・・」
?
あたしは人ごみをかき分けて、深緑色の掲示板を見た。
何々・・・・・・。
『生徒の皆さんへ。
この紙は、絶対に読んでください。いくらいそがしくても。
実は、“呪いのペンダント”が、このフェアリー学園の中に紛れ込んでしまったのです。
呪いのペンダントとは、一見なんともないペンダントのようなものなのですが、呪いの宝石と呼ばれる石で出来ており、持ち主を不幸にさせるヤバくてうざくてめんどくさい宝石なのです。
持ち主がいたら、至急校長室まで来て下さい。
フェアリー学園校長より』
・・・・・・。
文字と言葉使いがおかしいです、はい。
よく見ると、その紙の真下に小さめの写真が貼ってあった。
青い綺麗な石が中央に入っていて、周りが金色で縁どられている綺麗なペンダントみたいだけど・・・・・・。
間違いない。これ、お母さんが送ってくれた・・・・・・。
あたしはぶんぶんと首を振った。
反動でまだとかしていない水色の髪が、顔にかかる。
(そんなわけない・・・・・・!)
ふと、後ろから声がした。
「どう? 見覚え、ある?」
振り向くと、リンネちゃんが、心配そうにこちらを見ている。
「あのね、これ、ミリアが・・・・・・。見覚えあるんだって」
今度はシフォンちゃんが、身を乗り出してこう言った。
「うん。確か、遠足の時に・・・・・・リリーがつけていたような」
その瞬間、周りの視線があたしに集まった。
どの人も、周りと「ねえねえ、さっきの聞いた?」「うちのクラスのリリーちゃんが持ってるんだって!」などとささやいている。
ミリアちゃんはその心情を察したのか、手を胸の前で振って、
「あ、皆! ボク、ちょっと間違えちゃったみたい・・・・・・あの時リリーが持ってたのは、青じゃなくて赤だった! てへ♪」
と舌の先を出しながらこう言った。
それでも、視線はまだあたしに集中している。
あ、ごめん・・・・・・。ミリアちゃん。
だけど、あれが?
あれが、呪いのペンダントなの・・・・・・?