コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 常世と現世 ( No.4 )
- 日時: 2012/04/28 18:18
- 名前: 鬼神 ◆3Kr4rK/YVw (ID: QSygN.Tt)
家からそんなに離れて無い所。
「あっつー…やっぱ夏だなぁ」
私は額の汗を拭きながら、近所をゆっくり歩いていた。
お気に入りの黄色のTシャツが汗でびっしょり。うぅ、気持ち悪い…
…何となく周りを見渡すと田んぼ、田んぼ田んぼ田んぼ田んぼ。
「…やっぱ田舎だなぁ」
私は、そう呟きながら家から持ってきたガ●ガリ君を齧った。
《第二話》
私の村、朝日村は県の都心から離れた田舎。
川は上流の方で、水は澄んでいるし自然がいっぱい。
周りを見渡せば一面田んぼ。…ちょっと村を出たら都会な街っぽくなるんだけど。
まぁ、里帰りで帰ったおじいちゃんおばあちゃん家のまわり…と言う様な感じで想像して頂ければ分かるだろう。
とにかく、山の中にある小さな村、そんな所に私は生まれ育った。
この村には神社が多くて、よくお参りに来る人達がいるらしい。
その神社で最も有名なのが─……、
東西南北一つずつにある『青龍神社』、『朱雀神社』、『白虎神社』、『玄武神社』だ。
おわかりだろうが、その神社達は四神っていう偉い生き物達の名前をとっている。
いや、別にこの村が特別四神に関係してるからってワケじゃないらしい。
だったら何でそんな名前つけたんだって?知らないよそんな事。私達のご先祖様にでも聞いて下さい。
まぁとにかく─……、凄い神社だって事で勘弁して下さい。だって、私その神社行ったこと無いし、そーゆー系特別詳しいワケでもないし。
「…凄く暑い……」
私は首元の汗を手で拭き取る。
なんだろうこの暑さは。ここらへん山の村だからそこまで暑くならないのに…。
凄く、暑い。
私は近くの自動販売機に行き、ジュースを買い日陰に腰かけた。
「……フー…」
一気にゴクゴク、とジュースを飲み、私は近くの木にグッタリと背もたれた。
……何故だろう、ジュースも飲んで日陰で休んでいるのに、この暑さは変わらない。
逆にもっと暑くなっている。汗がポタポタ流れ落ちる。
周りの人は普通に元気に過ごしているのに、木村君ちのおばあちゃんなんて元気よく農作業してるのに。
「…あの、大丈夫??」
周りで遊んでいた小学生位の子達が心配そうに話しかけてくれた。
「うん、大丈夫だよ」
私はその子に向けてニッコリほほ笑んだ。その子は「そっか」と言い友達の所へ戻り、ザリガニを捕り始めた。
…なんだろう、この感じ。外の気温が暑いのと違う様な…
外からじゃなくて、体の中から暑さがこみ上げてくる…。
すると、何故か私の体が突然動き、立ち上がった。