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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: イケメン三王子と、恋するメイドさん ( No.7 )
- 日時: 2012/05/03 14:20
- 名前: 羽月リリ ◆PaaSYgVvtw (ID: 7H/tVqhn)
- 参照: キャラ紹介② 榊原 輝
「元気だね、結愛ちゃんは」
そう言うのは、榊原三兄弟の次男、榊原輝。これは読めるかな? てるって読むんだよ!
「わたしは元気だけが取り柄ですから!」
満面の笑みでわたしは言う。
「あ、そう」
その冷めた扱いに、わたしはずっこけた。
「それだけですか !?」
「『それだけ』…って」
輝がニヤリと怪しい笑みを浮かべる。
「他に、何をしてほしいの?」
わたしの顎をくいと上げて、甘い声で言う。
「結愛ちゃん——」
真っ黒で綺麗な瞳がわたしのことをうつす。
さらさらの金髪。高い鼻。——整った顔立ちをしている。
だけど。
「わたしの顔に触るなーっ!」
わたしは感情に任せて、輝の顔を殴ってしまった。
「あっ………!」
輝がその場に倒れる。
「キャ——っ! ごめんなさい!」
さすがに悪いことをしたと思って、謝る。と、輝はわたしに殴られたところをおさえながら立ち上がった。
「オレの顔を殴るなんて! オレの顔に傷がついた!」
——輝はナルシストです。
でも、まあ、わたしが殴ったことは悪いと思っているので、素直に謝ろう。
気に入らないけど。
「………ごめんなさい」
「…許さない」
輝が、わたしを睨んで言う。
「そうですか」
別に良いですけど。
「良かねぇよ!」
「テレパスですか? あなたは」
「お前は、思ったことが顔に出やすいんだよ」
あら。それは知らなかった。
わたしは、顔を手でおさえた。
「ま、良いよ。結愛ちゃんだから、特別に許してあげる…」
「わーい。ありがとうございますー」
「すごく棒読みだね」
輝が苦笑しながらつっこむ。
「いえいえ、それほどでも」
「いや、誉めてないから」
わたしたち、意外と良いコンビだと言われます。
——嫌だなぁ。
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