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Re: ひとびと ( No.10 )
日時: 2012/10/10 21:34
名前: 音羽 (ID: LZNmYCgd)

第九話

「あれ。ここらへんってきいたんだけどな」

町中に出て、広場辺りをうろうろ。
それらしき建物が見つからない。

日が沈む前に宿を見つけておかないと、野宿する羽目になるじゃない。

……それはごめんだわ。うん。

さて、と。


 探し回ること数分。

「ここか……な?」

小奇麗な宿を見つけた。

カラン、と乾いた音とともに扉を開けて、声をかける。
     
「あのーーごめんくださーい」

「はーい」

奥から出てきたのは、背の高い女の子。14,5歳くらいかな?

「お母さん。お客様だよ」
「はいはい。いらっしゃいませ。宿泊の方で?」

あ、はい。

「お部屋案内しますね。ユーリお願い」
「はいはい」

母親の声にこたえて、ユーリとよばれた女の子がランプ片手に私のそばにやってきた。

「こちらです。どうぞ」

暗くなってきた廊下を進む。