第十四話「名前……あったほうが良いよね」女将さんとユーリちゃんが考え込む。「あ、ユーリてよんでくださいね」あ、はい。「名前、どう呼んでほしい?」「いや、別に何でもいいですけど」うーん。すると、ユーリちゃ……ユーリが一冊の絵本を持ってきた。「それ、不思議の国のアリス?」「はい!アリスなんてどうですか?」あ、それでいいです。「じゃあ、決まり。ユーリ、アリスと昼市まわってきなさい」昼市?「はーい。いこ!アリス」言われるまま、私、アリスは外へと出た。