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第8話【学校】


「はーなーせぇーーーっ!!!」
何度も何度も叫ぶ…が誰もいないため　意味がない。


いま疾風が歩いている空間は　ただただ白い道が一本あるのみ。
そのほかは　漆黒。———
あたしの一番　恐れているもの。———



すると、急に疾風が止まり　こう呟いた。
「我は、疾風　伍代目なる者。　扉よ開け。」


その瞬間　疾風の足元から　無数の風が吹きわたり
同時に「声認証　一致。　只今よりロックうを解除します」という機械音が響いた。


　


———サァアァァァアア

疾風の漆黒のような髪の毛が揺れる。


「…ついたぞ、」


とん、とあたしを下した。
おろされるまで、気づいていなかった。



「ここが、≪もうひとつのセカイ≫なんだ…!!!」
そう呼ぶにふさわしい程
たくさんの人々と　たくさんの建物がそこには在った。