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第12話【白い本】



真っ白い部屋に、迫ってくる波のように積み上げられた本のみが目立っている。
そんななか疾風は雷鳴とともに『ある本』を探していた。—


「はやてぇー　ないー」

雷鳴の声が部屋にこだまする。
疾風は何も聞いていなかったようにガサガサと本を探し続ける。


それに対し雷鳴はぶすぅーっとすね
小さい子供特有のぐずりかたで、再び彼の名を呼ぼうとしたとき

「ねぇーっ!!!　はやｔ「あった!!!!!!」」

疾風は一冊の『白い本』を取りだしページを開いた。



そこには、『五代目　永遠』の文字があった。——


「はやてっ　早く戻ろ!!　ここ立ち入り禁止だよー」
急かすように雷鳴が　疾風のズボンの裾を引っ張る。
その呼びかけに
「そうだな…。　見つかったらヤバい。」

こう答え　雷鳴を担ぎ部屋をでた。




———探していた『白い本』を片手に持って。