コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

ココロの鎖 ( No.6 )
日時: 2012/06/25 17:23
名前: ミケ (ID: G2fsKg0M)

後輩がいることにも慣れた。廉と結構話をするようにもなった。そんな五月は行事が盛りだくさんだ。体育祭から始まって、定期テスト、キャンプ、そして期末テスト。次々と行事が始まってはすぎて行く。私達はこの五〜六月にかけて、師走よりも走っている。今、目の前に立ちはだかっているのは夏の公式戦よりも、キャンプだった。
キャンプは二年性の学年行事だ。二泊三日で富士山の麓、富士五湖の一つ西湖に行く。あれもこれもと予定を積み込んだハードスケジュールは、始まる前なのに生徒に不人気だ。
「何でこんなに用事を詰め込むのかなぁ! 全然遊べないじゃん!!」
「まあまあ、しょうがないよ…。」
「あなたはこれをしょうがないで終わらす気かぁ!!!」
「………。」
こんな風に未玖はもう怒りの絶頂。私はスケジュールが発表されてからほぼ毎日、未玖をなだめながら帰っている。未玖の言い分をまとめてみると、それでも長いけれど、次のようなことになる。
「大体、学年行事ってゆうものは楽しむためにあるんだと私は思うんだよね。何でキャンプで富士山の麓まで行ってきつきつのすぐ、で動かなくちゃいけないのさ! もっとのんびりしながら自然を満喫、的なものの方が富士山の自然を感じれるし、いろいろなことを勉強できるじゃん! 何で森まで行って都会みたいなきつきつスケジュールなんだょぉ!! 先生の馬鹿ぁ!!!」
でも決まってしまったことを覆すような力は生徒にはないので、ルール通りに私達は準備をした。不満は準備をすることでなぜか消えたらしく、未玖の怒りは跡形もなく消え去っていた。何はともあれ、未玖もキャンプが楽しみなのだ。そんな二泊三日のキャンプはもう明日から始まる。朝の集合はいつもより早い。私も未玖と同じように、期待に胸を膨らませていつもよりも早めに布団に潜り込んだのだった。