コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【真】ツキシマヒロトの愉快な部活! キャラ絵うp!!! ( No.15 )
- 日時: 2012/08/03 10:58
- 名前: 藤田光規 ◆bh.mYRAeMo (ID: kG6g9hX2)
- 参照: 花火「久しぶりの更新だね。会いたかったよ。」
「友美さん・・・。花火くん・・・。今から何処に行くんですか?」
結局僕たち一年生は二手に分かれることになり、僕は岡村姉弟、つまり友美と花火と行動を共にしていた。
歩いている場所は都会に似つかわしくない、レンガ作りの家が建ち並ぶ表通りだった。僕はこの市に来てあまり時間は経っていないので周りの景色が新鮮に見えた。
「どこに行くかいう前に僕の考えを聞いて欲しいんだけど、いいかい?」
花火の言葉に僕は首肯した。友美も耳を傾ける。
「僕の考えだと、律狩中生は襲われてないことから『八汰烏』つまり犯人は他校の人間なんだよ。」
「それ、空土さんも言ってなかったっけ・・・?」
「うるさいチビ。最後まで聞いてろ。」
不要な茶々を入れる友美に花火は鋭い視線を当てる。
「チビって・・・・。私と花火たった4cmしか身長変わんないよ?」
「だー!もう分かった!お姉ちゃん!静かに聞いてよ!」
花火は声を荒げた。友美の事を「お姉ちゃん」と呼んだことから本心が出てしまったのだろうと勝手に予測しておく。
「花火くん。続きどうぞ。」
「ああ、済まないね。いいかい?友美。」
「何で私だけ名指し!?」
友美は鋭く糾弾する。
「よしっ、バカはほっといてっと・・・。こっから本題だよ。しっかり聞いてて。」
花火はわざわざ立ち止まって僕たち二人を振り返る。視線はどっちかといったら友美を向いていた。
「いいかい?律狩生が狙われていないということは裏を返せば八汰烏はウチのガッコの区外に居るってことなんだ。」
「・・・・・・あっ、確かにそうね。」
友美はゆっくりと何度も頷いた。
「やっと理解できた?しかもね、もっと言えば律狩より離れれば離れるほど・・・」
「「犯人により近づける!!」」
僕と友美の声が見事に重なった。互いに調子を外したアホ声であり、花火は心持ち苦笑した。
「そういうこと。ホントはものの30秒で済む話だったのにどっかのバカ姉貴がいらん茶々入れてきたからこんなに時間かかったんだぜ?」
「しつこいな。ゴメンって言ってるじゃん!・・・っていうか所で『チャチャ』って何?カツマタさん?」友美は口をふくらませながらも言った。
「・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。はあ・・・。」
一回目の短い沈黙が僕で、二回目の長くてため息が混ざったのは花火のものであった。
「ちょっと、お姉ちゃん。一回頭をガリガリくんか何かで適度に叩いて見てよ。衝撃で治るかもしんないからさ。」
「ガリガリくんで叩いたらボロボロになって食べにくくなるでしょ!?どうせならブラックモンブランかブラックサンダーの方がいいな。」
「いや、ブラックモンブランで叩いても結局はそんなに変わりませんし、後者にいたってはそれこそ見苦しいぐらいにボロボロですよ?」
「あっ、そうか。」
友美は難しい問題を解いたような顔をして、手のひらを叩いた。
「なんでこんなバカが僕のお姉ちゃんなんだよ・・・・。」
花火は小さくこぼした。それには僕にもどうしようもなかった。