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- Re: 【真】ツキシマヒロトの愉快な部活! 【Re:make】 ( No.42 )
- 日時: 2012/07/31 10:41
- 名前: 藤田光規 ◆bh.mYRAeMo (ID: OXm6els4)
無事手榴弾は屋上近くの上空で爆破した。多少の被害はあっても仕方無かったが、奇跡的にゼロのようだ。だが、その平和な時間もつかの間。一寸先は闇だ。足下にはいつもルシファー的な何かがほふく状態で潜んでいると言っていい。
「博人くん!危ない!!」
花火の声でふと我に返った。僕の頭上2mの所に手榴弾があったのだ。
無論、拳正が打ちそこなったのだろう。手榴弾が大きさの割りに結構被爆範囲が広いことを知っている。避けようとしても爆破範囲から逃れられない。拳正の様にドデカく打ち上げる程の力は持ち合わせていない。
イコール、手遅れ、ご臨終です。あー死んだな僕。と、だ。
するとだ。衝撃的な光景が僕の目に映った。
いきなり手榴弾の落下スピードが落ち、それどころかまるで蝶のようにフワフワと浮遊し出した。
まず僕の頭上を撫で、横にいた花火の目の前に来たかと思えば見えないほどの速さで空中へとんでいき、かなり高い所で爆発した。
何が起こった?ポルターガイスト?とりあえず助かった!
すると、だ。
「にゃはっ!ずるー!ゆらくとじゅんいばっかであそんでー。」
と、どこからか声が聞こえた。なんだ?聞いたことない高い声。小学生・・・いや、も少し下でもいい幼声。
ふと空土を見ると明らかに嫌そうな顔をしている。拳正も同様。名指しでされた三年生二人はもっと不快そうな表情だ。遊楽は手を合わせ南無阿弥陀仏まで唱えている。
一年生はポカンとしている。無論僕も知らない。まあ、当たり前だろうが。
「にゃはっ!せっかくたすけてあげたのにぼくちんのほうをむかないなんてしつれいだねー。うーん。」
向かない、じゃなくて見えないんだ。周りを見回すも、らしき人はいない。どこだ?スピーカーか?
遊楽から肩を叩かれた。
「博人くん。上だよ上。」「上え???」
言われたとおり、上を向くと、大量の猫と幼い幼児がフワフワと宙に浮いていた。とうとう自慢の目もおかしくなったか?関係無く幼児はニコニコと言った。
「にゃはっ!あぶないとこだったね。くうどもあいかわらずむりするだね。」
誰だこの人は?明らかに中学生じゃない。律狩中じゃ無くて黄色くて小さい幼稚園風の制服を着てるし。黄色い帽子も被っている。身長もかなり低い。どう見ても幼児だ。
しかも、念動力的なモノも使ってなかったか?見るからに「接してはいけない人種」だぞ?
「にゃはっ!いまぼくちんのわるぐちいったね?」
いや、どうして分かるんだよ?
幼児はやはりニコニコ笑顔でフワフワと浮いている。間違いは無い。トリックもあるように見えない。
怪訝な顔をしている僕たちを見かねてか幼児は帽子を指の先で回しながら言った。
「にゃはっ!そうだねはじめましてだもん。しかたないか。」
そして帽子を宙に浮かし、空土の頭に乗せた。拒まれた。
「ぼくちんは「宙に浮いてねえで下りてこいや“黄色”!!」うわあ!」
何か言葉を発そうとしていた幼児を隼威が彼の足首を引っ張り、地面へ叩きつけた。しばらく黙ってたと思えば暴力か?