コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【真】ツキシマヒロトの愉快な部活! (Re:make) ( No.8 )
- 日時: 2012/08/03 10:59
- 名前: 藤田光規 ◆bh.mYRAeMo (ID: OXm6els4)
- 参照: 花火「小説カキコ使ってる人って何人いるんだろ?」
「じゃあ、次私ね。」
と手を挙げたのはさっき竹刀を持って素振りしていたリボンを付けた女の子。見ると何処かで見たことあるような気がする。
「私は岡村友美(オカムラトモミ)。博人くん・・・だったっけ。とは同じクラスじゃなかったっけ。よろしくね。」
ああそうだ、と思い出した。僕の左斜め前の席。クラスの中でも目立っている存在だったので覚えていた・・・のだろうか?でも剣道部に入っていることは知らなかった。
「そういえば友美ちゃんと花火くんって姉弟なんだよね〜。」
とショートボブの女の子が呟く。さっきポテチの袋をまさぐっていた娘だ。
「えっ!そうなんですか?」
「うん。そーらしーよ。顔もちょっと似てるしね。ある点も一緒だしぃ。」
「ある点・・・ですか?」
僕は尋ねる。
「まー。そこはいいとしていいよね。あっ、そうだ。自己紹介忘れてたね。」
そこで突拍子のない声を上げる。ふところからペロペロキャンディーを取り出して言った。
「あたしは徳井灯(トクイアカリ)。灯台の灯であかりって読むんだよぉ。律狩中学校の警察犬とホイップクリームやってます。」
どこまでが本当でどこまでが嘘なのだろうと疑問を持つ。まあ、名前は本物だろうと確かに記憶した。
次は誰がいく?と空土の問いかけに対して、「私が。」と短く返事をしたのはドストレートの黒髪をした大人びた女子生徒だった。
「私は杜山詩子(モリヤマウタコ)。名前の書き方はいいとしましょう。では早速。“愛”それは人間に限らずこの惑星で生を受けた万物が必ず持っている素晴らしき感情のことです。私はこの“愛”を何よりも大切に、何よりも愛で、何よりも美しいと感じております。さらに・・・・・・」
!!!!なんだ何を言っているんだ?90%が頭に入ってきていない。
「詩子・・・・ちゃん。もう・・・・いいです。」
まだ演説を続けようとする詩子さんを手で押さえながら色白の女の子は弱弱と声を発した。さっきゲームをプレイしていた女の子だった。
「ああ、私の“愛”についてのお話。聞いてもらえましたか?」
詩子は満足げな顔で尋ねる。
「・・・いや・・・多分・・博人くんは全然理解していないと・・・・。」
うん。その通り。と頷きそうになって慌てて口を塞いだ。その間に色白の女の子は口を開く。
「私は・・・・矛白雪乃(ホコシロユキノ)といいます・・・・。特技は・・・・ゲームを少々・・・・。」
いや、分かってますよ。さっきプレイ中だったじゃん。
でも“特技”とはどういう事だろうか?まあ、いいかと思い直す。
最後に残ったのはポニーテールに、眼鏡をかけた女の子、確かさっきの会話から行くと、あやめさん・・・だっただろうか。
「杉原あやめですよろしくお願いします——————・・・・・」
そこで一回言葉を止め、思いっきり息を吸い込んだ。さきほどの詩子さんのように嫌な感じしかしない。
「突然ですが貴方は何故この部活に入ろうと思ったのですか?」
「へっ?いや・・・前の学校でも・・・」
「でもこの学校に転校してきたのだから他の部活に入る、というのも一つの手に入りますよ。しかもこの剣道部は変人奇人しかいません。通常の青春を精一杯謳歌するにはこの部活は不向き、ということを最初に言って扱きましょう。それに加え・・・・・」
「あー。あやめ。そこまで。長い長い。分かったから。分かったから。な。」
空土がナイスの判断であやめの言葉を防いだ。これ以上聞いていたら僕はもれなくノイローゼになることだっただろう。
っていうか、あやめさんが一番凄いんじゃありませんか?と問いただしたくなる。
「どうだ?みんなキャラ強ェーだろ?」
突然上から空土の声が降ってきた。
「ああ・・・。はい。正直びっくりしてます。」
「だろ?まあ、男子はあと二人いるからな。どっちとも二年生だが。」
「はあ・・・・?」
曖昧に頷いておく。
「んじゃ博人。暇だからよ。」
と空土は人差し指を立てる。
「部長のケンがくるまで俺と試合しよーや。」
「はい??」
僕が返事をする前にもう空土は竹刀を取りにロッカーへと向かっていっていた。